In The Mood for 餃子

  • Day:2005.05.11 23:33
  • Cat:食房
5月11日 (水)   曇り

なんと忙しくも愉快な一日だったことでしょう。さらに美味しいものまで食べて、もうなにも言うことはございません。
10時半にKCR九龍塘駅に集結した私たち4人の素敵奥様計画理事会員は、羅湖方面へ走る電車に軽やかに飛び乗ると、羅湖の二つ手前である粉嶺(ファンリン)を目指しました。乗車時間はおそらく30分前後ですが、私たちの普段の行動範囲から考えると、これは途方もない遠出に入ります。日本に住んでいると、電車でちょっと行くくらいは何でもありませんが、香港やパリといった小さな都市では、同じくらいの距離でもすごく遠くへ行くことのように感じられるものです。まあ、これは気分的な問題ですが。

さて、その粉嶺に一体何をしに行くのかと言いますと、ご飯を食べることが目的です。具体的に何かと言いますと、餃子です。そんな遠くまで餃子を食べに行くなんて、餃子にあまり興味のない方には甚だ理解に苦しむ事態でしょうが、なんたって私は餃子が大好きですし、理事会員の3人の方々だって、きっと餃子がお好きなのに違いありません。参考までに申し上げますが、この餃子の旅の発案者が私ではなかったということは、ここにはっきりと記しておこうと思います。
私はある方からその餃子屋さんの話を聞き、是非とも行きたいものだと熱望していたのでした。そして、そこまで遠いとなると帰りの時間も気にしなくて良い日のほうが好ましいので、殿が出張へお出かけになることも待っていたのでした。その餃子屋の話を聞いたのはかれこれ1年前くらいになりましょうから、すでに「念願」とか「野望」とかと言っても過言ではない域に達していたと思います。

DSCF1246.jpg粉嶺に到着したのが11時ごろだったでしょうか。「山東餃子店」という看板を掲げたそのお店には、まだお昼に間があるせいか人っ子一人いませんでした。お店のドアを開けて小さな店内に入ると、誰も相手にしてくれません。席に案内されそうな雰囲気でないことを瞬時に察知した私たち4人は、勝手に空いている席に着きました。(写真中央の男性は、ボランティアのモデルさんです)

DSCF1247.jpgメニューにはいろいろな種類の餃子が書かれていて(餃子の味=餡は12種類)、どれにしようかと迷っていると、お店の人の喋る声が聞こえ、どうやら店員同士では普通話で会話している模様。自動的に、私が注文係りになりましたが、おばちゃんの言うことを70%くらい理解しているという、やや不安が残る会話ではありました。けれど数分後、頼んだものが間違いなくテーブルに運ばれてきました。(メニューはクリックで拡大)


DSCF1248.jpgDSCF1249.jpg
(左は鶏がらスープ、右は酸辣湯に入ったもの)

うーん、見るからに美味しそう。私はごく最近知ったことだったのですが、餃子の本場というのは中国の山東省なんだそうです。それ以来、山東省の餃子が食べてみたいと願っていたのですが、まさか今日食べられることになるなんて!数日前にお店の外観の写真を見たのですが、看板に書かれた「山東」の文字にどんなにか心躍ったことでしょう。
ここの餃子屋さんの名前(山東餃子店)と、店員が普通話で話しているという事実以外この店の歴史を知っているわけではないので、この店で働いているのは大陸人であろうということ以外は分かりませんが(台湾の普通話とは発音が違うし)、おそらくは山東省かその周辺出身の方なんでしょう。香港でも(餃子に気を配ってよく観察していると)見かけることの多いのは「北京水餃子」や「北方水餃子」という文字で、「山東」という看板ははじめて見ました。

そのようなわけで、ここの餃子に対しての期待は自ずと高まっていましたが、その期待を裏切ることのないとても満足のいく味でした。餡も美味しいですが、やっぱり私は皮が好きなようです。いえ、だからって皮だけ茹でて食べたいな、などとは思いませんけれども。でも、餃子においてその皮の果たす役目というのは大きいと思うのです。いくら餡が美味しくても、皮が美味しくないとその魅力も半減するとは思われませんか?それに、香港で食べる餃子は餡は大体どこでもそれなりに美味しいのですから、やはり皮が魅力の決め手になるのではないかと、私は考えております。

私の意識は、ある瞬間までどちらかと言うと皮に集中していましたが、美味しい美味しいと食べていたところ、衝撃の味に出会いました。それは、麻辣味の餃子。これは、注文するときからおばちゃんがやけに薦めてきた、おばちゃん一押し、山東餃子店一押しの餃子でした。まあ、自分の店のものを美味しいというのは(それがうそでも本当でも、ビジネス上の戦略としては)当たり前のことですから、特別な期待も抱かずにその餃子を口に運んだのです。

その瞬間、頭の中に雷鳴がとどろいたような、眠れる獅子が覚醒したような、そんな衝撃を受けました。

美味しい~~~っ!!!

嗚呼、何だろうこれは、この美味しさは!?ほんのりと赤みがかった餡に、緑色のものが混ざっているのが見えました。舌と鼻とで味覚を総動員して分析したところ、この緑色のものはグリーンチリ(緑唐辛子)を細かく刻んだものという予想が下され、それは隣に座っていたお料理上手(本当に上手!)の理事会員の同意によって決定的なものとなりました。チリの刻んだものの入っている餃子なんて、初めて食べましたし、さらにそれだけではない芳しさがまだあります。それは、花椒の香り。ああ、愛しの花椒ちゃん。つまり、「麻辣」の「麻」ですね(「辣」は唐辛子)。

DSCF1251.jpg

そんな感動とともに、餃子の部は幕を下ろしました。そのあと、KCRで大埔窟からバスに乗って霧の摩周湖のような船湾淡水湖(写真)へ行き、そこでで直線2キロを往復し(これだけの距離を直線で歩くのは、後にも先にもこれだけだと思う)、なんだかまたお腹が空いてきたので駅にあったチェーン店でお粥と大根餅を食べました。

天気予報では雨の一日のはずだったのですが、香港天文台による予報すらも覆すほどの強力な「晴れ女」である理事会員が一名いたため、朝家を出る直前に雨は上がり、一日中曇ってはいたものの結局雨にはあいませんでした。

餃子調査会の皆さん(違う団体になってる)、お疲れ様でした。


山東餃子店」 粉嶺聯和墟和泰街55号(聯昌街がぶつかるところ)
FoodEasyの紹介 OpenRice.comの紹介

Comment

今日はここに行ってたのかぁ。
で、わが社襲撃予告電話をしてきたんだ。
bonちゃんたちと一緒だってUさん言ってたもんなぁ。

では、土曜日レッドアラート体制で迎え撃ちます。
  • 2005/05/13 01:26
  • ふくちゃん
  • URL
ああ 粉嶺 まで行ってジャズラーメンをくわなかっただなんてラーメン愛好会の会長が聞いたらなげくだろうなぁ~ 笑
  • 2005/05/13 12:22
  • hiro
  • URL
時々寄らせてもらっています。はじめまして~私はBlogも香港もすごく初心者です。ボンボンさんの楽しい日記、暮らしぶりにとっても感激しています。素敵です~~
■ふくちゃん、
そう、あれは私たちが3キロ目あたりを歩いている頃だったと思います。
脚、筋肉痛になりました。(情けない…

■hiroさん、
麺は好きですが、ラーメンにはあまり興味がないのですもの。
ラーメン愛好会会長と同じで、粉嶺まで行ってあの餃子を食べなかったら、
全港餃子研究所・研究員一同で嘆きます。
  • 2005/05/14 10:26
  • bonbon
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  • Edit
■ichikiさん、歓迎光臨☆
はじめまして!bonbon堂へようこそ。
まあ、素敵だなんて。照れますわ。(笑
ともすれば単調になりがちな生活を、いかに楽しくするか考えることに情熱を燃やしております。
こう書くとひどく立派な志に聞こえますが、とどのつまり「遊ぶことが大好き」なんですね。そっちが重視されすぎて、家事が後回しになってしまうようなことも多々あり、やっぱりほどほどにしないとな、と反省してます。

これからも、よろしくお願いいたします。
  • 2005/05/14 10:31
  • bonbon
  • URL
  • Edit
>私はごく最近知ったことだったのですが、餃子の本場というのは中国の山東省なんだそうです。

地図をごらんになればわかりますが、山東省と朝鮮半島は海越しに親密そうな距離にありますよね。実際、青島には韓国系企業が多数進出していますしね。朝鮮半島では春節に餃子(韓国語でマンドゥ)を食べる慣わしがあるそうですが、ひょっとして山東省の影響かも?
  • 2005/05/16 23:30
  • 馬迷
  • URL
■馬迷さん、
お久しぶりですわ。
そう言えば、山東省と朝鮮半島は近いですね。
韓国でも旧正月を祝うことは知っていましたが、餃子まで食べるとはっ!こうなると、その餃子文化が何故日本には入ってこなかったのかというのが不思議に思えてきます。
私はおせち料理は好きじゃないので、「正月には餃子」が入ってきていたら、正月がもっと楽しみになっただろうになぁ。
  • 2005/05/17 08:37
  • bonbon
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  • Edit
こちらでははじめまして。水餃子好きの荒川です。掲示板では私のために水餃子を食べに行ってくれてるのだとすれば申し訳ない、と思っていましたが、bonbonさんは本当に餃子好きだったんですね。これからも餃子の話をしましょう。

餃子が日本に入ってこなかったのはなぜか?江戸時代の日本には白菜と豚肉が無かったから作りたくても作れなかったでしょうですが、猪や鴨肉と菜っ葉で代用する手もありますよね。実は湯餅(ワンタンや水餃子の類)の子孫と思われる郷土料理が日本各地にあります。例えばひゅうず(下記)。http://www.nhk.or.jp/morioka/mamasta/16/mamatoku/0531.htm
■ジミー荒川さん、歓迎光臨☆
bonbon堂へようこそ!

はい、私は水餃子が大好きです。香港の水餃子調査は苦になりません。並びに、担担麺や炸醤麺の調査も苦になりません。

このリンク先のお菓子、まさに餃子ですね。面白い。
しかし、ジミー荒川さんのところの解説を読みましたが、餃子の歴史と言うのは思ったよりも短いんですね。と言っても、清は約300年続いたのか。じゃあやっぱり古いかなぁ。奈良・平安時代あたりまでは、中国から伝わった食べ物が多かったようですから、その辺で餃子の原型なるものがあったのかと思ったんですけれど、日本に伝わったのはごくごく最近なんですネェ。
  • 2005/06/09 12:03
  • bonbon
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さてblogのCommentってどのくらい長くできるのでしょうか?

餃子の定義にもよるでしょうが、あの説は近々書き換えま
す。湯餅の類は大昔から日本に伝来していたようです。正月の雑煮は、もともとワンタンだったという驚きの話もあります。日本の正月ですよ。
栃木には「耳うどん」という餡なしの餃子みたいなものもあります。
http://www.atochigi.ne.jp/recipe/kyodob1.html

山東省、韓国、餃子、炸醤麺。なぜかわたしの掲示板でも今話題沸騰中です。
■ジミー荒川さん、
え~、どこまででも長くできますが、あんまり長くなると読むほうが大変になります。(笑
ところでこの耳うどんとやら、食べてみたいですね。そして、お雑煮は雲呑であったという衝撃的な可能性まで突きつけられて、今夜はよく眠られそうにありません。
餃子や炸醤麺が山東省出身であったとすると、つくづくそっちに留学すれば良かったなぁと考えてしまいます。いや、シンセンでも美味しいものはたくさん食べましたけれどもね。
私もbonbonさんのを筆頭に、ここ数日だけですばらしいBLOGを多数発見し、読むだけで精一杯と嬉しい悲鳴をあげそうになっております。BLOGの場合、記事(エントリーと言うんですか?)ひとつひとつにコメントがつけられるので、下手をするとエントリーの数だけ掲示板が増えるということになりますよね・・・。ということで、それも気にしつつコメントさせていただきます。
■ジミー荒川さん、
そうですね。投稿された記事のそれぞれが、掲示板のスレッドの親記事みたいな感じです。日記やエッセイなんかを書いている場合は、掲示板よりも記事に対してより直接的(?)な交流になりますね。ただ、コメントが付けば付くだけどんどん下にのびていくので、読みにくくなるんですね。
ご理解いただけましたようで、ありがとうございます。
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