着物ビジネス

3月3日 (金)   晴れ
O君、誕生日おめでとう!(今どこにいるのかしら?)

今日は3月3日のひな祭り。雛人形も何もうちにはありませんが、気持ちだけでも嫁入り前の乙女として清らかに保ちたいなと思っちょります。
昨日は、ひな祭り前夜祭というわけではなかったけれど、とても美味しいカレーをいただきました。かぼちゃも良かったですが、私はあの「黄色カレー」が忘れられません。あのまったりとした舌触りと、南国の風吹きすさぶココナッツの香りが忘れられません。やー、美味しかった。
ところで、今日は今日本で静かなブームとなっている着物について考えたいと思います。

ブームになってるんだなーとつくづく思ったのが、NHK総合(3チャンネル)で「はじめてさんの着物塾」という番組が始まったことを知ったときでした。初めて着物に触れる人向けに、着物の基本からいろいろなことを教えてくれます。
それから、着物雑誌がずいぶん増えたこと。今まではきもの雑誌と言えば正統派「きものサロン」みたいなものだけだったと思っていたのだけれど、アンティーク着物を扱う雑誌が増えました。木綿の着物や紬をメインに扱っているような印象の雑誌、明らかに若者向けの着物関係の本もたくさん出ています。

そういうものに少し目を通してみた印象は、
「着物が流行っているというよりも、古着(リサイクル、アンティーク)や化繊の、値段的に手が届きやすい着物が流行っているんだな」
というものでした。

特に化繊はポリエステルのものがずいぶんと出てきたようです。安いものだと見た目も手触りも悪いのですが、少し高くなると正絹にそれほど劣らないものもたくさん売られています。
ポリエステルの着物の人気の理由は、一にも二にも手入れが簡単なことでしょう。洗濯機で洗えてしまうのですから、絹の着物を丸洗いや洗い張りに出す(しかもかなりお金がかかる)ことを思ったら、こんなに嬉しいことはありません。

古着の魅力は、値段的にも手が出やすい(すごく高いものもあるけれど)ことと、特にアンティークでは、現代ではなかなかないような色使いやデザインのものがあることでしょうか。私も、値段もデザインもひっくるめて古着が好きです。
そうそう、そういう古着屋さんもすごく増えたように思います。

そう考えてみると、この着物ブームで儲けているのって、主に古着屋さんなのかな、という印象があります。(ネットショップ及びネットオークション骨董市などに関しては、私に経験がなく比較の足がかりがないので除外)
古着たち着物の基本のアイテム(下着類や、ヒモ類など)は、古着屋さんよりも呉服屋へ行ったほうが見つけやすいので(基本アイテムは扱ってない、または超品薄の古着屋もあるし)そっちで揃える人のほうが多いのではないかと思いますが、着物や帯といった大物類は、呉服屋さんよりも古着屋さんのほうが売り上げを伸ばしているのではないでしょうか。

となると、着物の古着屋というのは、呉服屋にとっては新たな商売敵だと言えると思うのですが、デパートなどに入っている呉服屋チェーンへ行って毎回思うのは、店員が古着に対して理解がないこと。なさ過ぎることです。(個人で営んでいる呉服屋さんや、大手チェーンの中でも古着に理解を示すところはもちろんあるのでしょうが、私の個人的な経験では、そういう店員さんは今までたったの一人だけでしたので、あくまでも私の印象です)

彼女たちが言うに、古着というのは
・サイズが自分にあっていないので着にくい
・それか、小さすぎて全然着られない
・または、ボロボロでとても着られたものじゃない
・帯は短すぎて結べない
・誰が着てたか分からなくって気持ち悪い(ヒドイ!)
というものらしいのです。

が、そんなことはありません。数ある古着の中には確かに虫食いだったり、生地自体が弱っていたりで直すこともできなく、もう着物としては着られそうにないものもありますが、どんなに古いものでもちゃんと着られる状態のものはたくさんあります。
仕立てたものとは違うので、確かにぴったりサイズが合う!ということはまれですが、それだって衿の抜き加減や腰紐の位置などである程度の対応は可能だし、私はいろいろなサイズの着物を着ることで着付けのテクニックも向上すると思います。おはしょりが出せないくらい短いものなら、着物の雰囲気にもよると思うけれど、対丈で着て半幅帯でも締めればよし(あんまりにも普段着になるけれど)。
帯も確かに短めのものは締めにくいけれど、お太鼓なら結ばないやり方で締めるとか、少し締め方を変えてみるとか、工夫次第でどうにかなるもの。

因みに、上の写真の着物は、上の二つがアンティーク(戦前の着物)の小紋(正絹)で、下の二つはもう少し新しい紬です。どれも古着屋さんで買いましたが、8000円~50000円。紬は二枚ともしつけがついている状態で買ったので、古着だけれども未使用のものです。つまり、新品同様ということ。アンティークの方は少し傷んでいる部分や、小さな虫食いか何かの穴がありますが、着てしまうと隠れる部分なので問題ありません。(ま、このあたりを問題なしにするかありにするかは、個人の価値観によるとは思いますが)
上から2番目の赤い小紋は、身幅も小さく丈も短かったのですが、焼けにくい色だから大丈夫だろうということだったので身幅だけ足りない分を出してもらいました(古い着物は色が焼けていたりして、折り込んである部分=もともとの色と色が変わってしまっていてこうして直すことのできないものもあります)。丈は、腰紐をかなり低い位置にすればおはしょりが出せそうだったのでそのまま。実際に着たときには、おはしょりをめくるとすぐそこに腰紐が見えましたが、つまり、工夫次第でどうにでもなるということです。

まあ、彼女たちは「古着っていうのはそういうものだから、うちで反物から新品を誂えなさいな」と言いたいんでしょうけれども、そういうことばかりじゃなくて、もう少し古着と古着屋について勉強した方が、企業として良いのではないのかと思うのです。新品には新品の良さがあると思いますが、どうして古着がこんなにもブームになっているのか、まずは敵を知らなければ。

これは、せんと。さんのこの記事を読んで、改めて感じたことです。呉服屋さんにも彼女のような人が増えると良いのになぁと思ってます。そうすると、呉服屋さんももっと立ち寄りやすくなるんだけれどなぁ・・・と。

Comment

どうも、呉服屋さんというのは
古着にいい印象を持ってないような気がします。
でも、それはネットショップにも、
オークションにも言えるような・・・
結局、よく知らないものを
<胡散臭いな>と思ってるだけなのかなぁ。

とか言う私がいちばんわかってないのです。
だから、色々聞いているので・・・
あんまりえらそうな事は全然言えないのですが(^-^;)
■せんと。さん
そう、そんな感じ。アンチ・古着っていう感じの人も中にはいますね~。
でも、現状を考えたらやっぱり研究するべきだと思うのです。だって、呉服屋で古着を取り扱えというのではなくて、古着について無理解と偏見で凝り固まるのではなくて、もっと現実を把握した方が良いんじゃないかしら、と。
せんと。さんのような呉服屋以外での着物の入手方法などに研究熱心で、かつ理解のある方が増えると、呉服屋業界ももう少し角がとれて丸くなる・・・んじゃないのかなぁ。
まあ、第一にあの反物でぐるぐる巻きに(動きを拘束されるんだよね~。ああいうのは迷惑行為として法的に取り締まってもらいたいくらいですよ、正直なところ)したり、「買え、買え」「ローンも組めるわよ」攻撃を止めていただきたいですわ。(笑
こんにちは~。お久しぶりです。
古着の着物、安くていいですよね!
ネットオークションでも状態のいい着物がけっこうありますし、東京あたりはアンティーク着物を扱うお店がずいぶん増えました。去年、浅草で500円でウールの着物を買いましたよ!
今年のお正月におうちで着ました。
アンティークっていいですよね~。
私は着物に限らず、中国服のアンティークも大好きです。
香港の中芸デパートで買ったアンティークの巻きスカートは普段着たりもしてます。
  • 2006/03/06 13:34
  • Chizuko
  • URL
■Chizukoさん
お久しぶりですー。
どうやら、いろいろな人の日記を読んでみると、私の買っている着物はそれでも高いもののほうになりそうです…。自分ではずいぶん安いと思っていたんだけれど。
特にオークションなんかでは、正絹でもずいぶん安く手に入ったりするもののようですね。びっくり。海外在住ということもあるんですが、どうもアナログな人間なもので、実際に手にとってみてからでないと不安で買えません。だから、日本にいてもネット上で買うことはないかなぁ。
まあ、私の行く古着屋さんがちょっと高め・・・なのかしら?でも、だから安心して選ぶことができるという利点もあるんですが。ウールでも500円て安いですねー!
アンティーク着物、増えましたね、本当に。原宿なんか結構な数がありそうです。私はいつも、買うのでもレンタルでも、私にとって着物と言えばここ!という、つきあいが長くて信頼できるとあるお店(アンティーク着物では老舗と言っても良いようなところ)に行ってるんですけれど、もう少しいろいろと開拓してみようかしら・・・とも思っています。お店によって、それぞれ置いてあるものの傾向なんかもあるでしょうしね。

へぇー、中芸でアンティークの中国服を扱ってるなんて知らなかった!
はじめまして、リサイクル着物に関するご意見を興味深く拝見させていただきました。私は京都で呉服の製造をしておりますが、近年とくに東京等の都市部で若い方がカッコよく着物をたのしんでおられる姿を目にし、アンティークも勉強半分、自分でも着用することもあります。きものに限らず中古品全般に言えることですが、足が棒になるまで熱心に探せば、製造者の目からみてもコレは!というものは確かにありますよね。京都のリサイクル(アンティーク)ショップの大半は本当にヒドイですが・・。お客様の趣向、体型、どこに着て行くのか、など幅広く対応出来ている店鋪はほぼ皆無です。GWに着物姿で観光に来られる方が増え、先日は町中着物だらけだったのですが、全身かわいそうな人ばかり(実家の引き出し開けたら着物あったから適当に着てきた、みたいな人。ウールに振袖用の帯〆、などなど。)でとても悲しい気持ちになりました。本場京都でももっと若い方達が真剣にオシャレしてくれたらなぁ、と切望します。やはり小売店のセンス、展示会の方法にも問題がありますね。この間、東京へ行ったついでに自身が製作担当した商品を見に(小売上代を見に笑)三越本店に行きましたが、あそこの呉服売り場は本当にいいものが揃っていて素晴らしいですね。販売員さんが『お振袖ですか?』なんて言いながらずっと後ろに付いてこられたのもこの歳になると嬉しい出来事でした。
  • 2006/05/06 22:05
  • ますみ
  • URL
■ますみさん、歓迎光臨★
bonbon堂へようこそ!
東京で着物を着ている人もピンキリで、「えぇー!着物がもったいない・・・」と思うような着方をしているけっこう人もいます。
京都の古着屋さんはそんな状況なのですか…。関東で売られている古着は、関西方面(特に京都あたり)から仕入れてくるものが多いと聞きますが。

しかしつたない知識でえらそうなことを書いているのを呉服屋さんに読まれるというのは、恥ずかしいですね。
でも、せっかくご意見いただいたので、懲りずに恥の上塗りをさせていただきます。

古着の場合は仕立て直して売っていないことのほうが多いですよね。中には今の人でも着られそうなサイズに直しているお店もありますが、当然その分値段も高くなりますし、そうなるとあまり気軽に買える物ではなくなってしまう。昔のサイズのままのお店では、店員のアドバイスを聞きながら、買う側が考えなくてはいけませんね。値段や質(傷み具合)、直しに耐えられるのか、お金をかけて直して着るだけの価値があるか(直しの料金の方が高くつくこともあるでしょうし)、その辺のことを考えながら買うのも、私はまた楽しいです。
着物の格などについても、古着屋さんで買う場合は、買う側にもある程度の知識が必要になると思います。

でも、究極のところ、身にまとうものは最終的には個人個人の趣味ですし、それで他人が迷惑をこうむるようなものではないので、どんなに趣味が悪くても、残念な気持ちにはなるものの、まあ仕方がないかなとも思います。まずは、「着物を着る」ということが、私を含め若い世代にも身近になりつつあるという動きに重きを置くのが先かなと。

なんたって、着物を敬遠する理由に「決まりごとが面倒そうだから」が挙がるのですから、先ずは親しんで、だんだんと「ルール」を知っていけば良いのではないかなと考えます。
アンティークの着物の場合は、もうそれ自体が「趣味」の世界でもありますから、少しルールに外れることをしても「それもまた味」と理解されることも多いようですね。(それにしても程度というものがありますが…)
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