歌手とマイク

  • Day:2005.01.04 09:45
  • Cat:本堂
1月4日 (火)   曇り

オペラを観ていて思ったのだけれど、あの歌声が、マイクなしだと言うんだからすごい。もちろん、歌は聴き手の心に響くことが大切だけれど、物理的に空気を震わせて聴き手の鼓膜を震わせることがそれには必要だ。マイクなしであの声。クラシックのコンサートなどでもだけれど、オペラ歌手の声を聴く度に、人間の声ってすごいわと思う。
すごいといえば、この間の大晦日に15年ぶりくらいに見てしまった「紅白歌合戦」の和田アキ子。往年のヒット曲を熱唱していたけれど、日頃和田アキ子の歌声を聴く機会がなかなかないだけに、「やっぱりこの人はすごい」と改めて感じ入る結果となった。
和田アキ子を見るだけなら、毎週日曜日(土曜日だっけ?)の「アッコにおまかせ」をはじめ様々なバラエティ番組で可能だけれど、その歌声を聴く機会といったら、日常的に私たちに与えられているのは「リーブ21」のCMくらいだ。そのCMで彼女は高らかにこう歌い上げる。

♪No More、悩み無用
あなたの髪 きっと生えてくる
信じて喜び抱きしめよう
リーブ ワンダフル!

悩み無用
人生変わるほど よみがえる…


以上、私が聴いたまま覚えただけなので、間違いがあるかもしれません。が、とにかく歌唱力のある彼女がどうしてこんな歌を歌っているのか、どうしてこんなCMに出演しているのか理解に困っている。
紅白での彼女といったら、マイクの位置が他の歌手と違った。相変わらず、サビの部分なんかではマイクはへその高さだ。それでいてあの迫力。いつまでたっても変わらないそのスタイルには、安心感さえ覚える。

ところで、日本の演歌歌手というのは、「大御所」に近づけば近づくほどイモ・チンピラファッションになるのは一体何故なのか。誰とは言わないが、縞のスーツの中にヒョウ柄のシャツを着ている男性歌手がいた。一体彼のスタイリストは何をしているのか?それとも「あれでいい」んだろうか。
男性だけではない。女性演歌歌手も、そのステージ衣装の趣味の悪さには目を見張るものがある。生前の美空ひばりもすごかった。あの「不死鳥」の衣装はなんだ?しかし今、「あちゃ~…」度が一番高いのは、もちろん天道よしみだろう。あの人の衣装はひどい。アイメイクは一体どうやっているのか、その過程をちょっと公開してほしい。

さて、話を元に戻して歌手とマイク。オペラ歌手がコンサートなどで歌う姿と紅白の和田アキ子の対照的な位置にあるのが、あの「3大テノール」じゃないかと私は思う。先ず私は、
楽譜を見るな。
と言いたい。それから、
マイクを使うな。
とも言いたい。

マイクの使用に関しては、会場によっていろいろとあるんだろうけれど(屋外コンサートではマイクなしでは難しいだろうし)、あの人たち、年々マイクとの距離が縮まっている気がする。特にパバロッティ。
楽譜も、何度も歌っている曲なんだから覚えてるでしょ。そういうことも、大物歌手には必要なスキルじゃないのか?
堂々とマイクと楽譜を前にしてえらそうに舞台に立つその精神が、私には分からない。

無理やり香港に話をつなげてみようと思う。
香港人男性歌手の歌い方って、日本の男性ポップス歌手とは違うと思いませんか?なんかその発声法が。香港のほうが、クラシックの発声法に近いように聞こえます。
香港人歌手のステージの芸術性に関しては、あれは私の趣味じゃないとだけ、言っておこうと思う。

Comment

初めまして、いろはです。
新しい年が始まったし、初めて「もの申して」みました!

今までもbonbonさんの日記には同意な事が多かったのですが、今日の内容も同意!です。

和田あきこの歌は実はすごいです。
彼女が日本のR&Bの先駆けだったっけかな?アイドルばかりの中での彼女のデビューはさぞかし衝撃的だったことでしょう。今のこの時代にも堂々と見事な歌声が健在ですばらしいことです。
「リーブぅ にじゅぅいちぃ~!」とシャウトしてるのはいかがなものかと思いますが…。

香港の芸術性は私も同じく趣味ではありません。
あと香港の芸能センスも私の許容範囲外です。
平気で血まみれの事故の犠牲者を1面に出しちゃうあのセンス、わからない~!
| いろは | 2005/01/04 2:18 PM |


和田あきこすごかったね。
でもアタシはマツケンサンバの盛り上がりに感動!
いや、なんとも新しいカンジで(笑)
審査員も呆然と見てたよね(笑)
オペラって生で見たことないんだけど
カンツォーネならあるのだ。やっぱマイクなし。
すごいよね。
オペラ歌手って高音出したらワイングラスとか割れそうなくらいの音量じゃない?そりゃ聴いてるほうも身震いしちゃうよね(笑)
しかしオペラ鑑賞って高そう・・・
| ちいたん。 | 2005/01/04 7:49 PM |


■いろはさん、
はじめまして。歓迎光臨★
今までも読んでいただいていたんですね。ありがとう。
和田アキ子はすごいですよね。しかも、古いレコードのジャケットとか、結構可愛らしい写真が使われていたりしますね。日本の歌謡音楽界にも実力のある人は多いのだから、上手くプロデュースして、もっと沢山の「実力のある人」に日常的に活躍してもらいたいものです。
香港人の芸術、芸能のセンスについてですが、日常的な生活もそうなんだけれど、この人たちは「刺激物」が好きなんだろうと思います。五感に、物理的に直接訴えかけてくるような(むしろ訴える必要もないような)そういうものにより強く反応するんじゃないかしら。文化の差異ではありますが、やっぱり私は日本的な美意識の持ち主です。

■ちいたん。さん、
マツケン、開き直ってましたね。新地開拓でしょうか。
オペラは、日本で観るのはとてもとても高くて手が出ませんが、香港ではまだ手の届くお値段で観ることが出来ます。少なくとも、外国人有名歌手のコンサートなんかよりは安価です。演目やキャストによって、舞台全体の質みたいなものは、少々違うかもしれませんが。
あの声は本当にすごい。あんなに歌えたら、さぞ気持ちが良いだろうな。
| bonbon | 2005/01/04 8:05 PM |


あけましておめでとうございます。
今年もよろしくです。

イギリスのBBCが毎夏(7月から9月中旬まで毎晩)おこなうPROMSという激安クラシックコンサートには足しげく通いました。アリーナとギャラリーの立ち見なら4ポンド(約800円)という破格のお値段です。
オペラではありませんが、ベートーヴェンの第九のときは、やっぱり壮観でしたねぇ。オペラも観てみたいと思いました。

PROMSもそうだけど、イギリスはクラシックを楽しむ土壌がちゃんとしていて、夏にはあちこちで野外コンサートが行われます。みんなブランケットと食べ物を持って、公園でゴロゴロしながら音楽を楽しむことができます。その点はよかったなぁ。
| けり | 2005/01/05 1:05 AM |


■けりさん、
ヨーロッパは、そういうところが本当に恵まれてますよねー。
日本も見習って欲しいな。
第九、この間テレビで日本のコンサートを観てましたが、思わず一緒に口ずさみました。あれは「歓喜の歌」なんだけれど、確かに聴いているほうも歌っている方も、曲が終わる頃には心が明るくなりますね。なりませんか?私だけ?
| bonbon | 2005/01/06 11:14 AM |


>確かに聴いているほうも歌っている方も、曲が終わる頃には心が明るくなりますね。

その対極がこれでしょうか・・・。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~futakoz/versoj/v-popular/kurainichiyobi.htm

>PROMSもそうだけど、イギリスはクラシックを楽しむ土壌がちゃんとしていて、夏にはあちこちで野外コンサートが行われます。みんなブランケットと食べ物を持って、公園でゴロゴロしながら音楽を楽しむことができます。

前にドキュメンタリーTVか何かでみました。
本当にうらやましいと思いましたよぉ。
でも最近はニホンでもJR東京駅などで“駅コン”(まだやっているのかな?)などが催されたりして、少しずつですが日々の生活を潤してくれるようになりましたよね。
| (馬迷) | 2005/01/06 4:37 PM |


■馬迷さん、
なんとまあ、くらい歌でしょう!陰気ですね~。

そう言えば、パリの地下鉄駅構内の通路にはオーケストラがいました。あれは確か、Les Hallesだったか?その他、いわゆる大道芸人(でも地下鉄会社公認の正式な人たち)ですが、思わず立ち止まって見入ってしまう物が結構ありました。さすがは芸術の街だと感心しました。
| bonbon | 2005/01/07 5:44 PM |
  • 2005/01/12 10:00
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