Dragon Garden その後

8月28日 (月)   曇り

8月ももう終わる・・・。早いな。あと4ヶ月でクリスマス、その数日後にはお正月。光陰矢のごとし。
我らが皇太子一家のオランダでの夏休みも、残すところ後3日(それとも2日?)となってしまいました。楽しく過ごせたのかな~。

さて、私の(と言うよりは、どちらかと言うと殿の)夏休み前にお伝えしたDragon Gardenですが、先週また新たな局面を迎えました。

以下、先週の月曜日から金曜日までのSCMPの見出しとともにお伝えいたします。
ここまでの経緯は、Dragon GardenDragon Garden[2]をお読みあそばせ。
8月21日(月):
Dramatic turn in Dragon Garden saga

Family menbers shun youngest son's offer of HK$130m in favour of developer

先月、不動産会社が買い入れを辞退したことと、故Lee Iu Cheung氏の末っ子であるLee Shiu氏が1億ドルで庭園を買い取るという申し出をしたことにより(また売却希望であった家族の賛成も得られ)、庭園の保存と一般公開が約束されたかに見えたドラゴン・ガーデンですが、ここに来てまた売却賛成派であった家族たちが前回と同じ不動産会社(Hill Source Limited)と話をつけ、水曜日にも売却が成立してしまうということになりました。

なんという往生際の悪い!

・・・というのは私の感想ですが、Lee Shiu氏は「私の申し出は先週の金曜日に否決されてしまった。私も1.3億ドル出すといっているのに・・・」とおっしゃっております。庭園の保存運動を最初に始めた故人の孫であるシンシアさんも「どうして他の家族がおじさんの申し出を拒絶したのかわからない」と困惑の様子。
Lee Shiu氏とその妻、そしてシンシアさんは、庭園の保護を達成すべく不動産会社などに最後の訴えをしている模様。


8月22日(火):
Dragon Garden buyer eyes green belt

Developer plans to build on hillside beside the historic oasis

不動産会社は、庭園そのものではなく、庭園の横にある傾斜した土地に注目しているとのこと。よく解りませんが、どうやら庭園のすぐ隣のこの土地も、1.3億ドルに含まれているようです。こっちの方が少し小さめなんですが、「庭園を取り壊さずともこの土地だけでも潜在的な将来性が充分にあり、横の庭園は残したまま、この土地だけを利用するというのは悪いアイデアではない」・・・と、この件に詳しい情報筋は言っております。
さらに、庭園の持ち主である家族は(いや、Hongland Investmentという会社が持ち主で家族は株主なんだけれど、面倒なので家族としておきます)、この横の土地にかかっている規制(どうやら緑地帯という枠に入っているらしい?)を居住地区として変更するように(そして高層マンションを建てられるように)過去に2度地元都市計画委員会に申請しているようですが、2度とも棄却されていたようです。
不動産会社が緑地帯となっている土地を買い取っても、どうやったらそこを開発できるのかは私には不明ですが、まあその辺は置いておいて、とにかく「緑が減るということは環境は周辺住民にとっても負けを意味する」とシンシアさん。「庭園が取り壊されないにしても、私たちが望んでいたような一般公開ではなくマンション住民のクラブハウスになってしまうだろう」とも。クラブハウスとなると、住民以外は入れませんものね。
一方政府は、「取引に介入することはできない。保存については、新しい持ち主が決まったところでそちらと話し合う。ただ、社会的な注目の中で庭園を取り壊すとは思えない」という趣向のことを言っており、なんとも煮えきりません。
委員会が言うには、今の「緑地帯」という規制を「Green belt with heritage significance(重要文化財のある緑地帯?)」というものに変更するしか、今の時点では庭園の保存の道はないと。


8月23日(水):
Dragon Garden not worth saving, says family letter against rezoning

「ドラゴン・ガーデンは保存には値しない。庭園内の中国的な建築物には香港の文化や歴史の独創性があるわけでもなく、中国建築の本からコピーされたもので、複製品といえるようなものでもない」というような趣向の手紙を、売却賛成派の家族は地元都市計画委員会へ提出したとか。これは、この土地にかかっている規制を緑地帯から更に規制の強い「重要文化財のある緑地帯(?超訳です)」に変更する意向が委員会にあるのに抗議したもので、1998年に彼らが近隣の道路建設から庭園を守るために提出した文章とは正反対の主張となりました。
「この意向は、私有地の持ち主の権利を無視したもので、不公平、不当で理不尽なものである。規制強化は荃湾という地区の確実な成長にも影響を与えるだろう」ということです。
98年の文章では、「ドラゴン・ガーデンを変えることは、Lee家4世代によって50年以上も保護されてきた中国の文化と遺産を打ち崩すことを意味する」と言っていましたので、これはどういうことでしょうねー?
「どうやら目的によって彼らの庭園に対する意見は全く変わるのね」とシンシアさん。


8月24日(木):
Developer pulls out of deal to buy Dragon Garden

不動産会社、またしても辞退しました。2度目。売却推進派の家族にあてた手紙で、「この庭園に対する市民の関心や、庭園保護を希望する家族の思いを尊重する。Lee家の歴史と思い出も庭園とともに保護されることになるだろう」というようなことを言っています。

じゃあどうして2度も購入する意向を示したんだい?上手いこと言うわねー。

庭園を買い取ると申し出たLee Shiu氏は、改めて家族と彼が購入する件について話し合いを進めることとなりました。
政府は、Lee氏が完全にこの庭園の持ち主となった暁には、保護と一般公開に向けたサポートをするということでLee氏側と合意している模様。


8月25日(金):
Family agrees to sell garden to tycoon's son

売却推進派だった家族の賛成を(再度)得て、庭園はLee Shiu氏が買い取ることになり、ドラゴン・ガーデンが来年より一般公開されることが決まりました。
取引が成立するのは来週だそうですが、どうか今回は邪魔者が入ることなく上手くいってほしいものです。
Lee氏への売却が成立後、Lee氏はシンシアさんが作ったドラゴン・ガーデン保護のための慈善信託基金に寄付され、庭園の管理などは政府とその団体が協力して行うことになるようです。
Lee氏とその妻ジェニーさんは、「これからやることがたくさんある。傾斜部分の整備や、訪問者のための駐車場やトイレを作ったり、建物のリフォーム、今あるプール(水泳用)を他の用途のために作り変えたりしなければならない。12ヶ月で全てのことを終えられるといい」とおっしゃっり、とても喜んでいらっしゃる様子です。
シンシアさんは、「私たちの活動が、今後のための手本になると良いと思っている」と。立派ですねェ~。感心だわ。
地元地域の都市計画委員会は、いずれにしても地区計画変更について来月の議会で話し合うことになっています。


というわけで、これでやっとほぼ安心できるようになりました。
それにしてもこの家族、一体どうしてそんなに不動産会社に売りたかったんだろう?やっぱあれかなー。いくら同じ値段でとは言っても、家族の中の誰かに売るっていうのは、あと後の利害関係を考えたときにあまり良いアイデアではないと思ったのかしら。超金持ちの家族関係というのは、難しいものですなぁ。
それから、面子も問題もあったのかしら・・・。これ、中華系の人間関係の基本ですしね。家族が売ろうとしているのが社会的な批判を浴びている中、誰かが立ち上がって「自分がそれを買い取って一般公開する」なんて言ったら、同じ家族なのにヒーローと悪者ができあがってしまう。それじゃ、悪役になっちゃったオイラたちの社会的評判(コレ大事!)、信用ガタ落ちじゃん。みたいな?
2度にわたる挑戦と都市計画委員会にあてた手紙に表れているその態度で、もうガッタガッタ大暴落だと思うんですが、まあ、そのへんは小市民である私にはよく解りません。

いろいろな計画が往々にして遅れがちの香港ですので、12ヶ月で公開というのはあまり期待していませんが、再来年くらいには遊びに行けるかなー?

長文、最後まで読んでくださった皆さま、お疲れ様でした。
3552文字、原稿用紙(400字詰め)9枚半分も最後まで書いた自分、お疲れ様でした。あ~、疲れた!

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Comment

お疲れェーー。
  • 2006/08/29 12:10
  • hitman's oyaji
  • URL
■oyajiさま
oyaji様のために書いたようなもんですので、読んでいただけて嬉しゅうございます。
これで私の苦労も報われました。(笑
大作、お疲れ様でした。
長文になっても、内容的に固くても、適度にユーモアやご自身の感想なんぞも入っており、非常に読みやすく かつ読み応えのある文章ですね
ということで、モーレツに行ってみたい所でありますのでOPENの暁には遠足で行きませんか?

あ、そうそう。このオーナーって、Mariaとかいうパン屋さんのオーナーですよね?
パッテンさんは、ここのエッグタルトもお好きだそうです。
わたしはクッキーの方が好きですが。
  • 2006/08/29 17:35
  • うらら
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  • Edit
■うららさん
アラ、そんなにおほめいただいて・・・。
是非、遠足で参りましょう。再来年ごろ・・・ですが。
パン屋のオーナーっていう話は初耳です。
ほんに、大作、お疲れ様でした。 
このお話、その後どうなったか気になりつつ、日本語以外不可の我☆といたしましては、知るすべも無く、気を揉むばかりでごじゃりましたが、bonbonちゃんのおかげでホッといたしましたです。
ものがものだけに、もめているのかなぁ~とは、思っておりましたが、これほどに、もつれていたとは・・

保存されて、いつか行ける・・を合言葉に、のんびり待つことにいたしましょう・・
  • 2006/09/01 01:49
  • 我飯☆
  • URL
  • Edit
きょうは、夏休みお伝えするはずだったみたい。
■我飯☆さん
ああん、お役に立てて光栄です!
そう、「いつか行ける・・・」を胸に、待ちましょう。

■もも代さん
夏休みのことはずいぶん前にお伝えしたんだけれど・・・
日本語上手くなったね。
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