あれアレあれ・・・

  • Day:2008.05.02 11:42
  • Cat:本堂
5月2日 (金)   雨のち曇り

炭酸水
炭酸水 posted by (C)bonbon

今日は、香港で聖火リレーが行われる日だそうです。その警備のために、数日前から警察官の姿をたくさん目にするようになったんですが、お陰で信号無視もしにくいわ。
もともと中国中央政府のやることは大して好きじゃないけれど、チベットの問題があってから、中国国外に住む中国人(中華系の人たち)の団結振りがバカバカしく思えて、これには政府の対応以上に辟易してるので、香港の聖火リレー当日に朝から雨っていうのは、正直「シメシメ・・・」とほくそ笑んでいたんですが、どうやら雨は上がった模様。ちっ。

突然話題が変わって恐縮ですが、今日は「アレ」の話。

私は誰かと日本語で喋っているときに、言葉が出てこないことがあります。どう考えても、ここ数年でその頻度は間違いなく高くなりました。
出てこない言葉の代わりに使われるのが「アレ」という単語。

中高年の女性(ときに男性も)が、「最近あたしアレなのよネェ~」とか、「あら、でもほら、それってアレでしょ?」「そうそう、そうよ、アレなのよぉ!」なんて言っていたり、ひどくなると「昨日さ、アレがアレしてね、本当にアレよ・・・驚いたわぁ」「アラ本当?」なんてやっていたりして、会話の外にいる者には、その「アレ」がなにを指すのか、さっぱり分からないことがありますね。会話の中にいても、(特に世代の差が大きいと)「アレ」が何なのか分からないこともありますけれど。

わたくしも、確実にその道をたどりつつあります。
喋っている相手に対して心を許していれば許しているほど、「アレ」の使用頻度が高くなります。あ、だからって、私が的確な名詞や動詞を使って話しているときに相手に対して心を許していないってことにはなりませんよ。ただ、付き合いの長い人が相手であるほど、その傾向があります。例えば、家族や小学生、中学生、高校生くらいからの友達と話しているとき。

思えば、10代の頃は「アレアレ」言っているおばちゃん(母の世代以上の人たち)が何を言っているのか全然分からなかったし、「ああいうのはおばちゃんぽくてイヤだわ。私はああはなりたくない」なんて鼻息を荒げていたものですけれど、三十路組合員になってみれば、私もしっかり「アレ」を使ってます。残念ながら、どこかが衰え始めている感は否めません。

8年前、今のような生活を香港で始めた頃は、友達もいないし、住んでいた場所でも日本人との接触はほとんどなかったし、24時間英語で暮らしていました。
日本語との付き合いは、テレビ(NHK World)と、手持ちの本と、ときどき趣味の作文をするときくらいで、つまり「聞く・読む・書く」ことだけで、「話す」機会はもう本当にありませんでした。数ヶ月に一度、シンセンにいる留学時代の友人を訪ねたりするときだけ。この状態が、2年くらい続きました。
あのとき、めきめき上達する英語とは裏腹に、私の日本語能力ががた落ちしていくのをしっかりと感じていました。たまに日本語を話す機会(友人と話すときや、日本に帰国したときなど)が訪れると、所々ではありますが、日本語の単語が出てこない。英語なら出てくるんですけれど、例えば「えーっと、bankは日本語でなんだっけ・・・?」(正解=銀行)、「eatは何て言うんだったか・・・?」(正解=食べる)といった具合です。
また、日本語の慣用句なども忘れて、えらく直訳的な日本語を話したりもしました。日本語のうまい外国人みたいな話し方だったと思われます。(アクセントやイントネーションは完璧日本人なんだけれどね)
独り言や、頭の中で喋るだけなら、自分がルー大柴をひどくしたようになっていてもかまわないのですが、誰かを相手に喋るときにはこれじゃ恥ずかしいです。
でも、あの時は言葉に詰まっても、日本語の単語を思い出して話し続ける努力をしていました。「アレ」に甘えるようなことはしなかった・・・気がします。

さて、8年経った今、私には日本人の友人が何人かできて、仲良くお付き合いさせていただいています。日本語を喋る機会はぐっと増え、これまでのように「英語は出てくるけれど、日本語が出てこない」ということは非常に少なくなりました。
でも、あまりにも日本語を喋らなかったために日本語能力が衰えたあの時とは違う衰えが進んでいるのを感じます。「何にも出てこない」という状況です。

思うに、あの頃はあまりにも英語だけで暮らしていたので、頭の中もほとんど英語だったんですね。独り言も英語のことが多かったし。だから、日本語を喋るときにも、日本語と英語の両方で考えていたんだと思います。結果として、日本語の単語がでなくても、英語なら出てくるという状態になったのではなかろうかと。
今は、日本語で喋るときにはほとんど日本語で考えているんですが、その結果、日本語の単語が出てこないと何にも出てこないという状態になったものと思われます。英語の単語は一瞬考えれば出てきますが、日本語で日本人相手に喋っているのにわざわざ英語を使おうとは思いません。

そして、私も立派に「アレアレ」組合の仲間入りを果たしました。でも、付き合いが長い人でないと「アレ」で分かってくれる可能性が低いので、子供時代からの友人や家族の前だけ。真性の「アレアレ」組合員(正組合員)は、初対面の人とも「アレ」で話しますので、私はまだまだ見習いレベル(準組合員)です。

最近覚えているのでひどかったのは、日本に帰って高校の頃からの友人であるキン子ちゃんと話しているときでした。
池袋の西武線改札口で待ち合わせをして、「そういえばさぁ~」なんて、SuicaとPasmoの相互利用でいろいろ便利だという話をして、JRに向かって階段を降りながら今度はこれから目指す場所までの行き方を話して「遠いね~!」なんて言って、JRの切符売り場に到着。私はまだこれらカードを持っていなかったので切符を買って、改札へ向かうとき、ふと思い出してキン子ちゃんにある質問をしました。それが

( ゚Д゚) 「あのぉ・・・アレってアレはあるのかしら?」

いや、さすがにこう言った瞬間、自分でも「あちゃ~・・・」と思ったんです。笑っちゃうくらい、自分が情けなかった。でも賢いキン子ちゃんは、「あなた、アレアレって・・・」と笑いながらも「PasmoとかSuicaに有効期限があるのかってことでしょ?」と、私が言いたかったことをドンピシャリ!と言葉にしてくれました。
キン子ちゃんの頭の回転の速さもさることながら、やっぱり付き合いが長いと「ツーカー」の仲で、きちんとした言葉にしなくても通じちゃうこともあるんですよ。
まあ、それにしてもですね。これはさすがにひどかった。その後も、母などを相手にまだまだ「アレアレ」連発してますが・・・。

しかしこの、アレですな。「アレ」は楽です。人間、楽な方へ楽な方へと流れていきやすいものですが、この「アレ」もその一つだと思います。

Comment

私は物の名前は割と平気なのですが、人(芸能人)の名前とドラマ・映画の名前が出てこないんですよね~。
たぶん、まったくbonbonさんのいう英語脳日本語脳とは
関係ないですね。

ほら、アレに出ていたアノ人知ってる?
アノ人と別れたあとにアノ人と付き合った人だよ~とか
言ってます。

夜、お皿洗いながら突然思い出して、電話したくなるときあります。
  • 2008/05/02 20:05
  • joona
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■joonaさん
名詞も動詞も、「アレ」ですませてます・・・。(汗
きっと老化でもあるんですが、
あとは考える前に口から言葉が出ているってことでもあるのかなぁと。
私の場合、一瞬考えると単語が出てくるので。
(どうしても思い出せないわけじゃない)
文章をきちっと頭の中で組み立ててから喋れば、
「アレ」なんて使わなくてもすむはずです。

ちょっと不思議に思ってるんですが、
この「アレアレ」組合は、日本にしかないのかな。
英語では「アレがアレしてほら・・・アレでしょ?」などと
高度な文章は、私は作れません。
英語に堪能な人、出てきてー。
  • 2008/05/04 20:10
  • bonbon
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語学環境も少しは影響を及ぼしますが、まぁー三十路に入ればそんなもんです。 ええ加減OK & 物忘れがすでに始まっている。     ガーン!!!

この前もRさんと話をしていて(Rさんと僕は同い年)、まず話を始めるのに単語が出てこない 会話の最初が「ほらっ、Rさん この前のアレなんていったっけ?」とまず質問から入るしまつです 笑

話をし始めても、途中で あれー?この話これであってるか!?と二人してえらい不安になったりして 笑

この前英語のテレビ番組で話しの途中にあまりの頻度で You Know? をいれると聞くほうも疲れるし、馬鹿としか思われないと言ってました。 僕はYou Know? はあまり言わないけど、日本語がアレでコレでもう終わってると思います・・・・・・・・・・・・・・・
  • 2008/05/06 07:14
  • hiro
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■hiroさん
やっぱりただの老化? Σ(゚д゚lll)ガーン
ま、これには逆らえませんね。しかたがない。

私ね、一つの文章が終わるごとに
「You know what I mean?」って言う人が頭悪そうに思えます。
例: ジェニファー・ロペス他多数(HipHopとかあっちの感じの人に多い)
それも、その前の文章はえらくシンプルなものであったりして、
わざわざ「わかる~?」なんて聞かれると、馬鹿にしてんのかぁ~!と
内心息巻いちゃいます。(笑
本人たちにとっては、何の意味もなく言っていることなんでしょうけれどね。
  • 2008/05/06 09:08
  • bonbon
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bonbonと同い年の私は、案の定「アレアレ組合員」でございます。家族と話している時は全く困らないほど通じますが、中国でお付き合いしている人達は皆年下なので、アレと言っても全く通じず、ポカーンとさせてしまいます。ちゃんと名称を言ったって通じないことが多いのに・・・。多分彼女らは心の中で「またアレアレ始まったよ、このおばちゃん」と思っていることでしょう(泣
■檸檬ちゃん
組合員~♪
やっぱり、付き合いが長い or 同じ世代 でないと、通じにくいわネェ。
人生、前進あるのみ。過ぎ去った日々を振り返っても仕方がないわ!
今日も元気にアレアレ道を邁進しましょう。
  • 2008/05/07 08:15
  • bonbon
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アレアレ組合員は、私も同じくです。
そういえばね、今日バスの中で後ろに乗っていた女の子が広東語で、
『ニゴ』『ゴゴ』『ゴド』
を連発しておりまして、それを聞いて、広東語でも私と同じように
『あれそれ』ばっかで会話するんだって関心しましたw
すっかり忘れてた、この話しようと思ってたのに。
  • 2008/05/08 22:20
  • がー子
  • URL
■がーこちゃん
アレアレ組合員、ここにも発見☆
私、今日がーこちゃんとおしゃべりしてたときも、ところどころやばかったなぁ~。
何とか「アレアレ」言わずに切り抜けることができた気がするけれど。(笑

ほほぅ!広東語でも「アレアレ」言っちゃうんだね。
そう言えば、普通話だと、おばちゃんなんかは
「ネイガ・ネイガ・ネイガ・ネイガ・・・」(広東語でいうゴゴ)と連発します。
「う~んと・・・」「あの~・・・」というようなちょっと言葉に詰まった場合も
「ネイガ」「チェイガ」(広東語のニゴ)と言うこともあるんだけれど、
おばちゃんは「ネイガ・ネイガ・ネイガ・ネイガ・・・」と連発することが多かった。
日本語で「あのー、ほら、えーっと、そのー、なんだっけ、えー・・・」って感じ?(笑
  • 2008/05/08 22:46
  • bonbon
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