ポー仔飯

  • Day:2005.03.08 16:58
  • Cat:食房
3月8日 (火)   晴れ

姉さん、事件です。
先週の金曜日、足掛け3年くらいの念願を果たしてまいりました。
ポー仔飯を食べました。軽ーく言っているので、簡単なことと思われそうですが、私にとって実現までに2年以上を要した大事件です。自分年表(作る予定もないけれど)に「2005年3月4日金曜日夜、ポー仔飯を食す」と書き込めるくらいの大事件です。それでね、その大事件に満足しています。

私が寝不足と風邪気味であまり気分が優れずにいるところに檸檬ちゃんはやってきました(金曜日からbonbon亭に2泊)。こんなときにやってきても良いくらいの心の友なので、私の両目が落ち窪んでいようが、つなぎ姿であろうが、髪の毛がぼさぼさであろうが私は気にしないのです。多分、彼女も気にしないのです。

それで、彼女に飲み物を出して日本の中部地方の方言なんかについて熱く議論し終わってから、檸檬ちゃんに聞いたのです。「ポー仔飯、食べない?」と。

まず、ポー仔飯(ぽーちゃいふぁん=広東語読み)とはなんなのか。知らない人のために説明しますと、それは中国式小型土鍋炊き込みご飯です。直径15cmくらいの片手土鍋にお米と具を入れて、炊き込んだのがポー仔飯です。さらに、どうして私の念願達成までにそんなに時間がかかったのかと言うと、これは香港の冬のメニュー。しかも、冬の夜のメニューなのです。
殿はあまり外食が好きでないため、殿と一緒に食べに行くことはできません(何度提案しても「また今度ね」で会話が終わる)。しかし、夜のメニューらしいので、お昼ご飯にマダム仲間(アタシはまだマドモワゼルですけど)で一緒に食べに行くこともできません。殿の出張を待つしかないわけですが、殿が出張しても独りじゃちょっと食べに行けない。
いや、私は映画も独りで観に行くし、ファミレスにもラーメン屋にも独りで入るし、坦坦麺も小龍包も独りで食べますけれど、冬の寒い夜にポー仔飯を独りで食べるって言うのはあんまりにも寂しい気がしたのです。
そこで、殿が出張に出かけるのを待つわけですが、しかし夜一緒にご飯を食べにいけるお友達がいなかったのです。だから、冬季夜間限定中国式小型土鍋炊き込みご飯を食べるのに、こんなに時間がかかったというわけなのです。

でね、檸檬ちゃんも食べたいと言うわけですよ。心の友だから。そこで私たちは、うちの近所のポー仔飯のメッカ巡礼の旅に出ました。外に出ると、ついに私の念願が果たされることに感激した空が泣いているのです。雨が降ってました。でもそんなことで挫けません。今ここで食べなければ、一体次の機会がいつ巡ってくるのか分かったもんじゃありませんもの。

目指すは廟街(テンプルストリート)のどん詰まり。廟街のナイトマーケットには目もくれずに北へ北へ歩き続けます。途中、いくつかポー仔飯屋を見ましたが、私たちには目指すお店があったのです。一昨年の11月のある晩見たあの店。あの時は夜遅すぎて食べなかったけれど、今日こそは!

DSCF1114.jpgそして到着しました。黄色い垂れ幕に「四季ポー仔飯」の文字、汚いテーブル、お店から溢れるお客…
雨が降っていてテラス席を作れないので、小さい店の中はぎゅうぎゅう詰め。少し待って、ギリギリ屋根の下という席に案内されました。テーブルの上には薄汚い雑巾みたいなものが置いてありますが、大陸留学経験者の私と、今まさに留学中の檸檬ちゃんはそんなもの気にしません。洗練された手つきでジャーの中のお茶でお箸とレンゲとお椀を洗って、ポー仔飯を待つのです。


DSCF1113.jpg待つこと10分以上(はあったと思う)、やっとポー仔飯が登場しました。火傷に注意しながら熱々の蓋を開けてテーブルの上のソースをかけて、また蓋を閉めてしばらく蒸します。適当なところで蓋を開けて、いざ!と、小さい土鍋に顔を突っ込みたい気持ちを抑え、全体をよく混ぜます。石焼ビビンバみたいなもんです。逸る気持ちを抑えて冷静に混ぜないと、ご飯が土鍋からこぼれます。私はこぼしました。


そうして「もう我慢できないっ!」となったところで食べるのです。船出のときがやってきたのです。勇気を出して、過去と決別するときがやってきたのです。なんだか煮え切らなかった過去の私よ、さようなら。今、私はポー仔飯の湯気の中に私の未来を見出したのです。湯気が目にしみます。(涙)

美味。

ポー仔飯万歳。

嗚呼、神様ありがとう。今日という日に乾杯。

四季ポー仔飯
油麻地の佐敦よりの廟街どん詰まり手前、進行方向右

Comment

bonちゃん、よかったね。。。
ここまで思われたポー仔飯は幸せものだろう・・
という、私もまだ未経験。でもまだ2年。
いつ食べられることか・・
ちなみに具は何がウマいんでしょうか?
いや、ROBIちゃん食べたことあると思うけど。。。
  • 2005/03/09 01:06
  • ふくちゃん
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いや~ 還暦ちかくなると
食った飯のことすぐわすれちまって
Robi婆さんやお互い気をつけようや 笑
  • 2005/03/09 08:58
  • hiro爺
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あ゛ーーー。
食べたことあった。。。チ○イーで。(なぜか伏字)
あー、あの時、ほら、具合悪くて多分頭もやられてたのよ。。シドロモドロ
■お三方、
ROBIさんの健忘症が発覚し、でも思い出したみたいだし、丸く収まったので良しとしましょう。
具?何でも美味しいんじゃないのかしら。牛と鶏と豚食べたけれど、どれも美味しかったよ。
ROBIさんはなに食べたの?
わたしも過去2回ほど食べました。
この、bonちゃんの行ったお店(っていうかこのあたり)でも食べた事あるけど、もっと美味しい所が近くにあるよ。
また食べたいなぁ
この[冬の風物詩]はいつまでやっているんだろうね・・・?
  • 2005/03/10 00:44
  • うらら
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遊びに来ました~!
bonbonさんの文章のオモシロさに
はまってしまったとろそれです(笑)

しかしポー仔飯とやら、ネーミングも
とっても素敵な響きで美味しそうですね!

それほどまでbonbonさんを狂わせた
ポー仔飯・・食べてみたいです!

私も香港に行ってみたくなりました・・
アジア万歳ですね!!
■うららさん、
も、もっと美味しいところがっ!?(動揺
私も食べ比べしたいなぁ…
そうですね、いつまであるんでしょう。今月いっぱいくらいでしょうか。

■とろそれさん、歓迎光臨☆
bonbon堂へようこそ。

まあそんな、オモシロさだなんて。メルシー。謝謝。
パリも美味しいものがたくさんだけれど(キッシュとかクレープとかクスクスとか…)、香港ではさらに安くて美味しいものがあります。坦坦麺とか250円くらいで食べられます。(感涙) このポー仔飯も300円くらいでした。
香港のチープグルメ、素晴らしいですよ。機会があったら是非!
ああ、でもね。フォーだけはパリで食べたものが美味しかったなぁ。こっちではあまり食べたことがないので、まだ出会いがないだけかもしれませんけれど。
パリの、・・・(思い出し中)・・・、たしかArts et Metiers駅のあたりにすっごく美味しいフォーを出すところがありました。ものすごく小さいお店で、外壁に木の柱が見えるすごく古い建物。細い路地にあります。行ったことあります?まだあるのかしら。13区に比べるとやや高めなんだけれど、でも美味しかった!もしもまだだったら、ちょっと探して行ってみてください。ああ、でも情報がこれだけじゃ無理か…。道の名前も覚えてないし…。すいません。自分で行けば分かるんだけれど。ああ、私はパリに帰りたい…。
  • 2005/03/10 11:15
  • bonbon
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本格的ぢゃないのかもしれんけど
近所の茶餐廳で昼もやってたよ。
茶餐廳でお昼食べてたとき、食べてる人みたもん。でも、すげー寒い時期だったけど。

あたしは来てすぐに食べたけど、なぜか血のソセージ(苦手)のを頼んでしまい、初対面は最悪だったのよーー(泣)
そういえば、今年は食べなかったなぁ・・・
来年はもういないのになぁ・・・
■めぐさん、
なにっ!昼も?
それどこ?どこどこどこ?
ホンハムでも昼やってるところがあるけど。
食べ比べすっかなぁ。
まだ食べてないの?食べに行く?行く?
  • 2005/03/10 13:19
  • bonbon
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ポー仔飯ひとつでこんなに語れる
bonbonさんがうらやましい。。。

けりもヤツはとぉーっても気になる存在だったのですが、先日想いを果たすことができました。
こういうのって立派なお店じゃ食べたくないなぁ。。
■けりさん、
お久しぶり。
けりさんも食べましたか。美味しいでしょう?ね?美味しかったでしょう?(しつこい
そうそう、立派なお店じゃあね。なんか雰囲気が出ないんですよね。その点、この『四季ポー仔飯』は完璧でしたね。来年も食べるぞー!
  • 2005/03/10 23:12
  • bonbon
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こんにちわ。実は初めまして、ではなくて、一年以上前に春天の場所を教えていただいたはるままと申します。その節はありがとうございました!おかげさまでおいしい小籠包をいただけました。今回また性懲りもなく子連れで香港へ行くのですがどうしてもポー仔飯が食べたく、また場所をお聞きしてもよろしいでしょうか?油麻地の佐敦よりのどんずまりですと美都餐室の向かいあたりでしょうか?まったくおかど違いでしたら申し訳ありませんがご指南いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします!!
  • 2006/02/22 14:54
  • はるまま
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来月の11-15日に旅行を予定しております。この時期にまだポー仔飯は間に合いますでしょうか・・?とことん初歩的で申し訳ありません。
  • 2006/02/22 15:04
  • はるまま
  • URL
■はるままさん
はじめましてーっ!と、言ってしまうところでした。(笑
では、お久しぶりです。

美都餐室の近くではありますが、簡単に言うと廟街の終わり近くです。ナイトマーケットの終わりあたり。どうして私はああいう場所の書き方をしたんでしょうか。今ではよく分かりません。
とにかく、あの寺のところ(美都餐室のあたり)からまだ廟街に屋台が北に続きますよね。その終わりのあたりです。看板がたくさん出ているし、食べている人も夜行けばたくさんいると思うので、きっとすぐに分かりますよ。
もしも香港の詳しい地図がお手元にあったら、廟街とHi Lung Lane(煕龍里)の交差点あたりです。その手前にも何軒かあります。
味は、何軒か食べてみましたが、どこで食べても大して変わりませんでした。
あ、もう一つ見落としてました。
あー、どうでしょうね。もう結構暖かくなってきましたからねぇ。
微妙ですね。
あるんじゃないかなとは思いますが、まあ、行ってみてなかったら尖沙咀まで戻って何か食べるというプラン-Bを用意しておけば安心では?
こんばんわ。お返事ありがとうございます!
そんなに詳しい地図は持っていないのですが、なんとかだいたいわかりました。
子連れでどのみち予定通りいかないのは想像にかたくないので、ふらっと廟街を冷やかしがてら行ってみようと思います。

前回は春天のご報告もできませんでしたが今度はおいしいご報告をさせていただけたらなーと思っております。
ご親切な対応ありがとうございました!!
  • 2006/02/22 20:54
  • はるまま
  • URL
■はるままさん
あ、そうか。それじゃ、こちらお勧めですよ。
<中国語>
http://www.ypmap.com/ch/viewer.asp?mapService=LocationMap_c
<英語>
http://www.ypmap.com/en/viewer.asp?mapService=LocationMap_c
左側の黄色い部分、上から2番目の「街道」「Street」というところをクリックして、道の名前に「廟街」「Temple」、その下の番地の部分に「14」と入れてください。次の画面でいくつかリストから選ぶことになるかもしれませんが、「廟街14号」「Temple Street 14」を選びます。すると、その部分の地図が出ますが、そこです。

食べられると良いですね~。
  • 2006/02/23 10:31
  • bonbon
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バオズファン
「仔飯」と書いてバオズファン。一言で言うと、土鍋で炊いた混ぜご飯。bonbon堂では広東語読み(ポーチャイファン)なので、深セン在住檸檬は敢えて普通語読みで。註)は上が保、下が火。
  • 2005/03/09 02:34
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