脾虚食滞

  • Day:2011.04.21 19:24
  • Cat:葯房
4月21日 (木)   晴れ  暖か

中医 サンザシ飴 2011
<サンザシ飴>

KLで崩した体調がなかなか元に戻らなかったんです。香港に戻ってきてから2週間経っても、お腹はすくんだけれど、食欲があまりないという状態がつづいていました。
すでに初夏のような陽気の香港ですが、お天気はこれからどんどん暑くなるし、湿度も高まる、しかも今は週に二回ベリーダンスに通って運動もしている・・・ということは、食べられないと体が弱る一方ではなかろうか!?と考え、去年女学生だったときにお世話になった中医の先生のところへ行ってきました。

普通の(西洋医学の)お医者にかかっても良かったんですけれど、多分この程度のマイルドな症状だと、胃薬を出されて終わりじゃなかろうかと思ったんです。胃薬ならうちにもあるんだ。(強力わかもと) それでも良くならないから困ってるんだし、まー漢方好きだしね。

さて、先生に診ていただいて、お薬を出されたわけなのですが、なんだかもうそれだけで気分がだいぶスッキリしてしまいました。
私は単純な性格で、例えば胃腸炎で嘔吐絶頂のときでも、病院に行くだけでだいぶ楽になるタイプ。家にいるよりも安心するんだと思います。家では息も絶え絶えで、喋るのもままならないというような状態でも、病院の門をくぐるとジワジワと楽になり、医師の問診を受ける頃には、弱々しさは残るもののけっこうしっかりと喋れるようになっています。しかし、だから症状を軽く見られがちな気もして、損な性格だと思ってます。


先生のところに行こうと決めてから、
自分の症状:
 ・食欲不振
 ・食後の胃もたれ
 ・便秘気味で軟便
 ・小便も少ない
 ・口の中がネバネバする感じ(喉は渇かない)
 ・痰が絡む(咳は出ない)
 ・舌の苔は白くてちょっと厚目
を確認しなおし、これは中医で言うところの「湿邪」からくる脾・胃機能の低下であろうと予想をつけていました。

なんたって、クアラルンプールで便器に突っ伏して吐いているときですら、
「吐くってことは、胃の気が逆流しているということで・・・ってことは・・・えーっと・・・」
なんて考えていたくらいです。(本来、胃の気というのは下へいくもの。上に上がると吐くことになる) 去年の2ヶ月間に先生から学んだことをアレコレ思い出しつつ、目星をつけていたんですの。


中医 説明 2011
<個人授業>

果たして、先生の診断は「脾虚食滞」でした。脾の機能低下による消化不良みたいな感じです。

私が良い生徒だったから(いや、実際に真面目な生徒でしたが)、先生は紙とペンをとって、写真のようなものを書きながら説明してくれました。個人授業みたいで楽しかったです。

先生 「脾の機能が落ちてるから、食滞になってるんだよ」
ぼん 「して、その脾虚の原因はなんですか?」
先生 「そうねー、体質、疲労、
    あとあなたの場合は旅行中の食あたりなんかだね」
ぼん 「湿邪はどうですか?」
先生 「おお!もちろんです。湿もあります」
ぼん 「ははー、そうですか」
先生 「外湿と、内湿がある。
    つまりね、まずは体質・疲労・食あたりといった原因で
    脾虚になったのね。
    それで、脾というのは水湿運化の機能を持ってるでしょ。
    これがうまくいかないから、体内で湿(内湿)がたまってしまう。
    さらに、脾虚になると気の昇降もうまくいかなくなるから、
    これが排泄の不良や吐き気につながるね。」
ぼん 「胃の気は降りないといけないんですよね」
先生 「そう、グッド!降りないといけないのにそれが上手くいかないんです。
    だからね、あなたに処方するお薬は、ほら・・・
    これも、これも、これも、これも脾胃を助けるものです」


脾胃というのは、「気血生化の源」といって、とても重要な器官なんです。脾胃がしっかり任務を遂行することによって、血を作り、体に気を送る。「後天の本」とも習いました。脾胃の機能が落ちると、他の臓器に気を送れなくなるので、いろいろな症状が出ます。

体内に取り入れた食べ物や水分を上手いことマネージメントしないといけないくせに、しかし脾胃というのは湿邪に弱い。だから、湿度が高くなるとなんだかだるーくなって食欲も落ちると、そういうわけです。


さて、気分もだいぶスッキリし、こんな日記を長々と書けるほどの元気も出てきました。先生のところに行って良かった!詳しく説明してもらって、私の知的好奇心も大満足だし、久しぶりにこういう話を聞いて、また東洋医学の勉強をしたくなりましたわ。

ひとつ、あとから「ああ、しまったぁ~!」と思ったのが、私の脈がなんだったのか聞き忘れたこと。
脈には、遅いとか速いとか弱いとか強いとか、太いとか細いとか、とにかくいろいろ種類があって、それも診断にかかわる重要な部分なんですが、これは、私みたいな未熟者は自分でやってもサッパリ分かりません。ああ、ナニ脈だったのか、知りたかったなぁー。


中医 漢方薬 2011
<12種類>

先生は元生徒が懐かしかったのか、私のあとに診察予約が入ってなかったこともあるんでしょうが、漢方薬についてもいろいろとお話してくれました。(教えるのが好きなんだろうな、きっと)

漢方薬を自分で煎じるのと、粉のものと、どちらの方が良いのかと先生に聞いてみたところ、「本来は差はない」が、粉の方が安定しているとのこと。衛生的でもあると。
粉の方が安定とはなぜか?
それは、漢方の素材を薬剤とするには、乾燥させたり焼いたりと、いろいろな処理があるわけなんですが、それがやはり人によって全く同じというわけにはいかない。そのため、同じ薬剤でも薬効にややバラつきがないとも言えない。
その点、粉のものは、工場で同じ条件で処理されるので、薬効が安定している。
・・・だそうです。なるほどね~。(これは先生個人のご意見で、東洋医学会の見解ではありません。個々の医師がそれぞれの意見を持っていることと思います)

因みに、粉のお薬は、なにも薬剤を挽いて粉にしているわけではなく、素材にそれぞれ適切な処理をして、必要な薬効のあるエキスを取り出して粉にしているんだとか。(だから薬剤そのものには、必要のない成分も含まれているともおっしゃってました)

中高年世代は、やはり昔からの伝統で、自分で煎じるのを好むけれど、若い世代は粉を好むとも。先生も、「まー、粉の方がいいデスね」ですって。

私のお薬は、5日分。1日一度の服用で良いそうです。たぶん5日後にはもう良くなっているだろうから、もう来なくっても良いですよと言われました。ま、先生のところに行って帰ってきただけでこんなに元気になったんだから、5日後にはきっともっと良くなっていることでしょう。(切望)

でも、遊びに来てね~と言われました。遊びにって・・・どうしろっての?(笑


お薬を飲み始めて3日経ちますが、体調は上向きです。食欲も出てきました。お薬は今日と明日の分を残すのみ。そろそろ普通のものを食べる努力も始めたほうが良かろうと思い、うどんを卒業して、白米や水餃子に挑戦しています。結果は良好。
それにしてもこの薬、なんとも不気味な味です。苦味はそれほどないのですが、酸っぱいの。きっと山楂(サンザシ)が酸っぱいんでしょう。そして連翹(レンギョウ)が私の嫌いな感じの微妙な苦味の演出をしていると思われます。
お薬と一緒に置いてあるピンク色の包みが口直し。中国のサンザシのお菓子。美味しくって普段から大好きなんですが、不味いお薬のあとは特に美味しく感じます。

Comment

あたくしも東洋医学面白くって好きです。
「抑える」のではなく元から「改善していく」という考えに共感しちゃう。しかも場合によっては西洋医学のお薬の如く劇的な効き目を発揮したりして、非常に興味深い世界ですよね!
快復をお祈りしています☆
  • 2011/04/22 09:05
  • キン子
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■キン子ちゃん
もう本当につらくって、一刻も早くこの地獄から抜け出したい!
というときは、西洋薬の強引な力業がありがたいけれど、
それは往々にして根本の解決には至らないんだよね。
だから、そうやって一番つらい時期を乗り切って、
あとはジックリ漢方薬で治すというのも、
けっこういいかなと思ってます。
あと、いわゆる「未病」に対処できるのもいいよね。

もうだいぶ良くなったの。ありがとう。
お薬は、今夜で終わりです。
あとは自分の力で治さなくっちゃね。
  • 2011/04/22 18:52
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