Duke & Duchess of Cambridge

5月17日(火)   曇り・・・雨は降らないで欲しい

Wills Kate Wedding 2011
<集合写真>

さ、やっと結婚式のことを書くこととあいなりました。結婚式当日、このブログにはなんと1000件を越えるアクセスがありました。情報を求めてやってきた人たちにおかれましては、さぞかしガッカリなさったことと思います。ごめんなさいね。

これが公式の集合写真。拡大できますので、ぜひ大きいのをご覧になってください。
キャサリン(ケイト本人が、結婚後は愛称ではなくこう呼ばれることを望んでいるそうです)の側に立っている大人が、ミドルトン家の人々。父、母、弟、妹。ウィリアム王子の側の大人は、弟のヘンリー王子、父・チャールズ皇太子、継母・カミラ。黄色いのが祖母・エリザベス女王、その隣は祖父・フィリップ殿下(エジンバラ公)。

白いドレスが可愛いブライズメイドは、左側の小さい二人の小さい方はどうやらカミラさんの孫。大きい方はウィリアム王子のGoddaughter(キリスト教の習慣です)、どうやらウィリアムとハリーの友人の子供のようです。この子は、バルコニーで耳をふさいでとても不愉快そうにしていたのが印象的でしたね。
右側のそれよりは大きな二人は、貴族のお子達。足を開いて立っている方は、女王の孫(女王の四男エドワード王子とソフィーの娘)。もう一人は、女王の妹、故マーガレット王女の孫です。

男の子たちは、一人はハリーとウィリアムの侍従みたいな人の息子。もう一人は乳母の息子だそうです。

さて、キャサリン・ミドルトン嬢は、ウィリアム王子と結婚したことで王族に仲間入り。エリザベス女王は、まず結婚式当日の朝、ウィリアム王子をPrince William, Duke of Cambridge(ケンブリッジ公爵)と改めました。(今までは、Prince William of Wales) キャサリンには、そのDuke of Cambridgeと結婚したので、Duchess of Cambridge(ケンブリッジ公爵夫人)という称号が与えられました。頭にHRH(Her Royal Highness)をつけて、正式な呼び方となります。(彼女は公式にはPrincess Catherineなどと呼ばれることはありません)
(ウィリアム王子の母である故ダイアナは、貴族の出身でしたから、チャールズ皇太子との結婚でPrincessとなりました)←間違い。すでに皇太子の立場にあり「Prince of Wales」の称号を持っていたチャールズと結婚したので、ダイアナは妻としてPrincess of Walesとなりました。HRH Princess of Walesが正式な呼び方で、Princess Dianaは、言ってみれば俗称です。

それを聞いて、私は英国王室ってのは意外と厳しいのねーと思いました。だって、欧州の他の国の王室では、最近皇太子やその他王子と庶民出身の女性の結婚が続いていますが、みんな「Princess」になっていますもの。私はそれが当たり前だと思っていたんですが、英国王室は違うんですね。

しかしその厳しさとは裏腹に、英国王室ってやんごとなき人々らしからぬ(?)スキャンダルだらけ。今回の結婚を前にして、BBC系のチャンネルでは、現在王位にあるWindsor家(エリザベス女王の祖父、ジョージ5世からの家系)についての番組を連夜放送していたんですが、それを見る限りでは、私の個人的な印象でまともなのはジョージ6世(最近、King's Speechという映画がありましたが、あの人)と、その娘のエリザベス女王くらいなもんです。

ジョージ5世の長男、エドワード8世は、皇太子時代から王族としての義務はあまり果たさずに2度の離婚歴のあるアメリカ人女性(ミセス・シンプソン)にうつつを抜かし、王位に就いても一年足らずで退位。そしてシンプソンさんと結婚。今までは、「王位よりも愛を選んだ」と、それなりに好印象でしたが、番組を観て、王室側からしたら全く無責任極まりない人物だったんだろうなと思うようになりました。

エリザベス女王の妹、マーガレット王女は、少女時代の恋を果たせずに(相手が離婚歴のある16歳も年上の男性だったため、王室・教会・政府から反対された)、29歳で王室写真家と結婚して2児をもうけますが、幸せな結婚とは言いがたく、数々の醜聞を世間に広めたのち、マーガレット王女が庭師と水着姿でくつろぐところをパパラッチされ、離婚。長年のタバコとお酒で体をこわし、脳卒中で左半身不随、車椅子生活となり、71歳で亡くなりました。

それで、チャールズ皇太子は、もうカミラさんとあれだったでしょ。
故ダイアナだって、ウソかホントか、愛人と噂された人が何人かいましたしね。
エリザベス女王の2番目の子供(長女)、アン王女も一度離婚して、今は再婚。
3番目の子供(次男)のアンドリュー王子(ヨーク公)は、サラ・ファーガソンと結婚しましたが、彼女が見事に醜聞を撒き散らして離婚しました。二人には、ベアとリス王女とユージェニー王女がいます。


いえ、そりゃどこのおうちにだって、世間様にお聞かせしたくないことの一つや二つは当然あろうと思いますし、欧州各国の王族にだってスキャンダルのひとつや二つはありますが、英国王族はなんだか醜聞に次ぐ醜聞という印象で、驚きました。


ウィリアム王子は、特に両親の離婚、そして母の死を若くして体験していますから、ぜひ自分の結婚生活は平穏無事なものにしていただきたいと、私はまるで親戚のおばさんのような心境でいます。
おめでとう!


(長くなったので、招待客についてはまた後日)

Comment

通りすがりですが……。

> キャサリンは貴族の出身ではないため、未来の王であるウィリアム王子と結婚しても「Princess」(王女)の称号は与えられないそうです。

"Princess"という英語には二つの意味があります。一つはいわゆるお姫様。君主の子孫である女性が名乗る称号で、「皇女」「王女」「公女」などと訳されます。

もう一つはいわゆるお妃様。君主の子孫である男性(Prince)の妻となった女性が名乗る称号で、「妃」と訳すのが一般的です。

日本語では違う言葉なので、「ダイアナ妃」「キャサリン妃」と呼んでも何の問題も生じないのですが、英語では同じ言葉が両方の意味を持つので、"Princess Catherine"と呼ばれている人が、はたして王女様なのか、王子様のお妃様なのか、言葉だけでは区別できません。

そこで慣習として、"Princess"を名前に付けて呼ばれるのはお姫様だけ、というルールがあるのです。キャサリン妃が正式にはプリンセスと呼ばれないというのは、英語で「キャサリン王女」を意味する"Princess Catherine"と呼ばれることはない、という意味です。

王女や公女ではないお妃様は、"Princess"を夫の名前に付けます。というわけで、キャサリン妃は"Princess William"なのです。日本人には変に見えますが、昔の英語では"Mrs"の後は夫の姓名だったように、平民でもこのように書いていました。王や貴族の世界は歴史が命ですから、今でも昔の習慣が残っているのです。

> (ウィリアム王子の母である故ダイアナは、貴族の出身でしたから、チャールズ皇太子との結婚でPrincessとなりました)

ダイアナ妃も王女や公女ではなくただの伯爵令嬢なので、正式には"Princess Charles"です。公式な場で"Princess Diana"と呼ばれたことはなく、立場はキャサリン妃と同じです。君主の一族から見ればどちらも臣下の娘で、伯爵ですら「たかが貴族」なのですね(笑)

で、ウィリアム王子がもらった「ケンブリッジ公爵」という爵位は、日本で文仁親王が結婚の際にもらった「秋篠宮」という宮号と似ていて、独立して一家を構えた証のようなものです。

したがって、名前で呼ばれる王子より、爵位で呼ばれる王子の方が格上なので、夫の爵位を取って"HRH The Duchess of Cambridge"と呼ばれているのは、「平民だから公爵夫人に格下げになっている」のではなく、「公爵位を有する王子の妃」を示す敬意表現です。「殿下」を意味する"HRH"の敬称が付いていることからもわかるように、キャサリン妃はちゃんと"Princess"として扱われています。

ダイアナ妃の場合は夫が女王の長男で既に王位継承者でしたから、"Prince of Wales"(ウェールズ公)という名目的な君主の称号を有していました。ダイアナ妃の称号が"HRH The Princess of Wales"で、キャサリン妃の称号が"HRH The Duchess of Cambridge"なのは、単に夫の称号に格差があるだけで、妃の出身によるものではありません。日本の「皇太子妃」と「〇〇宮妃」みたいなものです。

たぶん、現地の報道は"Princess Catherine"というのは王女さま用だからお妃さまには使わないんだよ、という薀蓄みたいなものだったのでしょう。それを、あまり知識のない日本のメディアの人が、何重もの思い込みで「平民だから妃じゃなくて公爵夫人なんだ」という類の記事に変えてしまったんだと思います。
  • 2011/05/18 01:52
  • 西宮
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1000人のうちの一人は私です。
さて、あの白いドレスの子供達は誰なのか気になっていたんですよね。
私はCNNで見てたんですが、なんだか入ってくる順番とか入り口についての説明はあったのですが、よく分からないし、時々アップになる人の名前もテロップが出てくるわけでもなくてもどかしかったです。

聖歌隊の中で気になる子がいたのですが今となってはもう誰にも説明が出来ないです。

参列者の帽子が気になって仕方がなかったのですが、その辺は招待客編で触れられるのでしょうか。
  • 2011/05/18 06:36
  • joona
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■西宮さん、歓迎光臨☆
bonbon堂へようこそ~!

とても詳しい解説をどうもありがとうございます。

>そこで慣習として、"Princess"を名前に付けて呼ばれるのはお姫様だけ、というルールがあるのです。キャサリン妃が正式にはプリンセスと呼ばれないというのは、英語で「キャサリン王女」を意味する"Princess Catherine"と呼ばれることはない、という意味です。

私もこの意味で理解して書きました。
だから、サラ・ファーガソンもその意味での「Princess」ではなかったし、
エドワードの妻、ソフィーもそうですね。
ソフィーは、見出しなど字数の限られた場所では、「Sophie Wessex」と
Countessを略されているのを見かけますが、
Princessというのは、私は見たことがないように思います。
しかし、私は理解が足らなかったようですね。

ダイアナが公式にPrincess Dianaとされたことがないというのは
存じておりませんでした。
Prince of Walesの妻になったので、Princessだったんですね。
ここは、本文を訂正しないといけませんね。
ご指摘ありがとうございます。
思い返してみれば、Princess Dianaとされていたのは
いつもタブロイド的なものというか、とにかく俗称っぽい感じのときで、
より正式な感じのときは「Princess of Wales」だったように思います。
映画「The Queen」でも、確かに会話の中でそう呼ばれていました。

しかし英国王室の称号ってなかなか複雑ですね。
Princess Anneについて調べていたとき、Wikipediaで
「By letters patent of Anne's great-grandfather, King George V, the titles of a British prince or princess, and the style Royal Highness, were only to be conferred on children and male-line grandchildren of the sovereign, as well as the children of the eldest son of the Prince of Wales.」
という記載を読み、ホエー…と感心しました。
この後、ジョージ6世がこれを変えて、
エリザベス女王(と、フィリップ殿下)の子供たちは
みんなPrinceとPrincessになるということになったので、
Princess Anneも今「Princess」であるわけですが。
それ以外のところはもう、ややこしくてスッキリ理解ができません。

例えば、結婚式にPrince and Princess Micheal of Kentという
方々がいましたが、Princeの方はジョージ5世の孫ですよね。
(父親は、ジョージ5世の四男、Prince George, Duke of Kent)
エリザベス女王の従兄弟ということになりますが、
あの人がPrinceであるのは、やはりジョージ五世→ケント公と
男系でつづいてきているからなんでしょうか。
しかし彼の息子はPrinceではなくLordで、
それがなぜなのか分からない!直系からはずれたから?
頭がこんがらがりそうです。(笑)

詳しく解説してくださってどうもありがとうございました。
  • 2011/05/18 11:25
  • bonbon
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■joonaさん
あら、当日は期待にそえなくって申し訳ありませんでした。
私もテレビを観るのに忙しかったのです。

白いドレスのお子達のことは、これである程度スッキリしたでしょうか。
可愛かったですね。

帽子は気になりましたよね~。
どの人が特に気になりました?(分かるわけないか 笑)
残念ながら、招待客編ではあまり帽子に触れる予定はありません。
(私もよく分からないもので)
あ、でもね、結婚式のときの帽子だったら、
この方のブログがとってもいいですよ。
英語ですけれど↓
ttp://madhatteryannex.blogspot.com/
結婚式当日は、あまりのアクセスにサーバーダウンしてしまったらしく、
これは別館です。
この方の本館は、こちら↓
ttp://madhattery.royalroundup.com/
  • 2011/05/18 11:38
  • bonbon
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> この後、ジョージ6世がこれを変えて、
> エリザベス女王(と、フィリップ殿下)の子供たちは
> みんなPrinceとPrincessになるということになったので、
> Princess Anneも今「Princess」であるわけですが。

英国の王族が帯びる称号や敬称については、ジョージ五世のLetters Patent(以下LP)が現在でも有効です。原文では"the children of any Sovereign of these Realms and the children of the sons of any such Sovereign and the eldest living son of the eldest son of the Prince of Wales shall have and at all times hold and enjoy the style title or attribute of Royal Highness with their titular dignity of Prince or Princess prefixed to their respective Christian names or with their other titles of honour"となっているので、君主の子供たち、君主の息子の子供たち、ウェールズ公の長男の生存している最年長の男子が、"Prince/ss"と"Royal Highness"で呼ばれることになります。

ジョージ六世の存命中、エリザベス王女の子供たちは君主の娘の子供たちなので、このルールでは"HRH"も"Prince/ss"も帯びません。父親のDuke of Edinburghの子として、チャールズはEarl of Merioneth、アンはLady Anne Mountbattenと呼ばれるだけです。しかし、今さら息子が生まれる可能性もなく、エリザベス王女が将来女王として即位することは事実上確定しているので、エディンバラ公とエリザベス王女の間の子供たちも"HRH"&"Prince/ss"を帯びるというLPをジョージ六世が追加しました。

いずれ王女が即位すれば、その時点で王女の子供たちは君主の子供たちとして、ジョージ五世のルールでも"HRH"&"Prince/ss"になるので、それまでの間のいわば「つなぎ法案」です(笑)チャールズとアンは即位前の誕生なので、この措置で"HRH"&"Prince/ss"となり、"of Edinburgh"をつけて呼ばれていました。

> あの人がPrinceであるのは、やはりジョージ五世→ケント公と
> 男系でつづいてきているからなんでしょうか。

そうです。"any Sovereign"なので、ジョージ五世の息子の子供たちとして、三男の子であるPrince Richard, Duke of Gloucester、四男の子であるPrince Edward, Duke of Kentと、その妹のPrincess Alexandra, The Hon. Lady Ogilvy、弟のPrince Michael of Kentの四名が"HRH"&"Prince/ss"です。

> しかし彼の息子はPrinceではなくLordで、
> それがなぜなのか分からない!直系からはずれたから?

ジョージ五世のLPでは君主の息子の子供たちで打ち止めなので、ジョージ五世の曾孫世代は"HRH"&"Prince/ss"を持たないのです。したがって、Prince RichardとPrince Edwardの子供たちは公爵の子としての称号(長男がEarl of UlsterとEarl of St Andrews、次男以下はLord、娘たちはLady)で呼ばれていて、"Windsor"の姓を使っています。それぞれの長男に代替わりすると、グロスター公もケント公も敬称が"His Grace"に下がって、普通の公爵になります。

Prince Michaelは爵位を持っていないのですが、ジョージ五世のLPには"the grandchildren of the sons of any such Sovereign in the direct male line (save only the eldest living son of the eldest son of the Prince of Wales) shall have and enjoy in all occasions the style and title enjoyed by the children of Dukes of these Our Realms"というのがあるので、子供たちは公爵の子の儀礼称号であるLord/Ladyを名につけて呼ばれています。

ジョージ五世のLP以前は、男系子孫はずっと"Prince/ss"&"Highness"で限定はなかったので、そもそも王族は姓自体持っていませんでしたが、傍系はいずれただのMr/Missになるルールにする関係上、"Windor"の姓を持つことになったんでしょうね。
  • 2011/05/19 02:14
  • 西宮
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■西宮さん

おおお!またとても詳しく教えてくださって、本当に嬉しいです。

ちょっと一度では理解できずに何度も何度も読み直し、
他にも少し読んでみて、やっと何とか理解できました。(多分)

ジョージ六世がエリザベス王女(当時)の子供は…としたのは、
なるほど「つなぎ」のための追加だったのですか。
ということは、これもまた今の代に限定した話で、
今後また男児が生まれなかったりした場合は、
さらに追加される可能性もあるわけですね。
(例えば、今のところチャールズの後のウィリアムまでは安泰ですが、
ウィリアムに男児が生まれなかった場合。
現行の男児優先というルールそのものを変える可能性も、
無きにしも非ずでしょうか。)

しかし仮にジョージ六世の追加の「つなぎ法案」がなかった場合でも、
エリザベスの女王即位にともなって、
チャールズはPrince of Walesとなっていたということですね。
エリザベスが即位するまでの間、子供にHRHやPrince/ssの称号が
ないというのは、なにか不便があるのでしょうか。
予期せずエリザベスが突然亡くなった場合に困るとか?
(その場合、次期君主はマーガレット王女とその子孫の方に移る?)

Prince Michael of KentがPrinceであるわけと、
その子女がLord/Ladyなどと呼ばれるのはよく分かりました。

今回Wikipediaで王侯貴族の称号を調べていると、
一生のうちに何度も変わるらしいということが分かりました。
例えばこのPrince Michaelの父であるPrince George, Duke of Kent
(ジョージ5世の第四男)の場合、
HRH Prince George of Wales
(1902年12月20日 – 1910年5月6日)
 ↓
HRH The Prince George
(1910年5月6日 – 1934年10月12日)
 ↓
HRH His Royal Highness The Duke of Kent
(1934年10月12日 – 1942年月25日)
と変わっていきました。
これはつまり、最初の「Prince George of Wales」だった頃は
父のジョージ5世が君主の座にあったため「of Wales」とされ、
1910年5月6日に兄のアルバートがジョージ6世として即位したため
「of Wales」が外れて「Prince George」となり、
1934年には自身の結婚で爵位が与えられ、「The Duke of Kent」と
なったという理解で良いのですよね?
最終的なケント公爵のときも、まだPrince Georgeだったのですよね?
Prince George, Duke of Kent?

日本の皇族の「○○の宮」よりも変化があるので、ややこしいです。
また、HRHもあって、この両方がややこしさに輪をかけています。
ウィンザー家の家系図を、王室のサイトでみつけたので、
ジョージ五世のLPと照らし合わせながら、見てみようと思います。

恥ずかしながら「Prince of Wales」とは、
つまり英国では皇太子を意味する称号であるということも、
今回やっと理解したのですが、(知らなさすぎ)
ということは、チャールズ皇太子の息子のウィリアム王子も、
いずれ皇太子になったら、今のDuke of Cambridgeから
Prince of Walesになるということでしょうか。
そしてそうすると、妻のキャサリン妃は、Princess of Walesに
なるのでしょうか。きっとそうですよね。

ああ、今まで分からなかったことを知ったり、
理解を深めるのって楽しいですね。
本当にどうもありがとうございます。
  • 2011/05/19 16:34
  • bonbon
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> ということは、これもまた今の代に限定した話で、
> 今後また男児が生まれなかったりした場合は、
> さらに追加される可能性もあるわけですね。

誰を王族として扱うかは王様が決めることなので、ジョージ五世のLPが基本ではあっても、不都合があれば適宜その時の王が対応することになります。退位した王やその妻子はどうするんだ(ウィンザー公夫妻)とか、娘しか生まれなくて嫡流の孫なのに王族じゃない(チャールズ&アン)とか、女王の夫なのに一臣下というのもよろしくない(フィリップ)とか。将来問題が生じたらその都度何とかすることになります。

ありうる例としては、エリザベス二世もチャールズ皇太子も健在なうちに、ケンブリッジ公に次男や娘が生まれた場合とか。ジョージ五世のLPで、ケンブリッジ公の長男は"HRH"&"Prince"ですが、次男以下や娘たちは公爵の子として"Lord/Lady"です。これは君主が長寿なために起きる不都合で、おめでたい例ですけどね(笑)

> エリザベスが即位するまでの間、子供にHRHやPrince/ssの称号が
> ないというのは、なにか不便があるのでしょうか。

具体的な害があるわけではないですが、将来の女王の子供たちをただのメリオネス伯爵やただのレイディ・アンにするのは落ち着かないのでしょう。

> (その場合、次期君主はマーガレット王女とその子孫の方に移る?)

エリザベス王女がジョージ六世より前に亡くなった場合、エリザベスの長男であるチャールズが王位継承者になります。マーガレット王女の出番が来るのは、姉とその子孫が全員いなくなったときだけです。

> Prince George, Duke of Kent

まず、1902年に生まれたときは国王エドワード七世の次男ジョージ(後のジョージ五世)の四男です。1864年のヴィクトリア女王のLPによって、君主の息子の子供たちは"Royal Highness"と"Prince/ss"の敬称を帯びるとされていたので、"His Royal Highness(=HRH) Prince George"と呼ばれる資格があります。彼の父はその前年の1901年に王位継承者として"Prince of Wales"になっているので(長兄は早世)、父の称号から地名の"Wales"を取って"HRH Prince George of Wales"となります。

#日本で言えば、「皇太子家の文仁親王殿下」みたいな意味です。

次に、1910年に祖父エドワード七世が崩御して父ジョージ五世が即位したので、今度は君主の息子として"HRH"&"Prince"となります。慣習として君主の子である"Prince/ss"には定冠詞"The"を付けるので、"HRH The Prince George"と変わります。名前の後に"of X"が付いていたら孫、"Prince/ss"の前に"The"が付いていたら子の印です。

#昭和天皇が崩御して父が天皇となったら、単に「文仁親王殿下」です。

最後に、1934年にギリシャ(とデンマーク)の王女"Princess Marina"と結婚して、"Duke of Kent"の爵位をもらったので、以後は"HRH The Duke of Kent"と変わります。ジョージ五世のLPは、"Royal Highness"について、"with their titular dignity of Prince or Princess prefixed to their respective Christian names"、または、"with their other titles of honour"としていて、"HRH"を"Prince/ss+名前"または"称号"に付けろと言っています。慣習として称号をもらった人は"HRH"+"称号"の方を使うことになっているだけで、"Prince"が消えるのは単なる言葉の使い方の問題なので、授爵後も当然"The Prince George"で"Duke of Kent"です。

#結婚して「秋篠宮(殿下)」となったとしても、親王に変わりはないですね。

> ということは、チャールズ皇太子の息子のウィリアム王子も、
> いずれ皇太子になったら、今のDuke of Cambridgeから
> Prince of Walesになるということでしょうか。

そうなります。が、その前にワンクッションあります(笑)

チャールズ皇太子が国王(たぶんジョージ七世)として即位すると、ウィリアム王子は国王の長男になります。国王の長男には専用の特別な称号があって、王の長男として生まれるか、親が即位して王の長男になる(今回はこちら)かした時点で、自動的に"Duke of Cornwall"(コーンウォール公爵)になります。ケンブリッジ公爵位もそのまま持っているので、まず"HRH The Duke of Cornwall and Cambridge"になります。

#即位前のジョージ五世もヨーク公爵位をもらった後、父の即位で"HRH The Duke of Cornwall and York"になっています。

一方、"Prince of Wales"の方は自動的じゃなくて、王がLPを出して授けないといけないので、どうしても時間差が生じます。面倒くさいですがそういう慣習なのでしかたがありません。LPが出たら"Prince of Wales"は公爵より格上なので、"HRH The Prince of Wales"とだけ呼ばれるようになります。日本では「ウィリアム皇太子」でしょうね。

> そしてそうすると、妻のキャサリン妃は、Princess of Walesに
> なるのでしょうか。きっとそうですよね。

そういうことになります。チャールズ皇太子の即位時に"HRH The Duchess of Cornwall and Cambridge"、LPが出た時点で"HRH The Princess of Wales"です。ちなみに正式な呼び方では定冠詞の"The"が入ります。ダイアナ妃が"HRH The Princess of Wales"から、離婚後"HRH"と"The"を外して"Diana, Princess of Wales"になったように、定冠詞がないのは未亡人や離婚した妻を示していることもあったりして、英語は油断なりません(笑)
  • 2011/05/20 03:10
  • 西宮
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■西宮さん
おおお!またしても詳しく教えていただき、ありがとうございます。
本当に感謝してもし切れないくらいです。

ジョージ5世と6世と、そのあたりの時代のことがごっちゃになってました。
1910年に即位したのは、ジョージ5世ですね。
(ジョージがいっぱいで、混乱します)

>名前の後に"of X"が付いていたら孫、"Prince/ss"の前に"The"が付いていたら子の印です。

はぁぁー!そんなルールがあるのですね。
ダイアナ妃のことも含め、本当に油断なりませんね~。
私みたいに何も知らないと、その違いにすら気づきません。

チャールズ皇太子の場合、Prince of Walesばかりが強調されて
(そちらの方が格上だからということなのですね)
彼がコーンウォール公だとは知らなかったのですが、
そうか、だからカミラはコーンウォール公夫人になったのか!と、
膝を打つ思いです。
当時どうしてコーンウォールなんだろうね?なんて思ったんですが、
あまり興味もなかったので、調べもしませんでした。

Duke of Cornwallは、「国王」の長男(次期王)と。女王もありですか?
(チャールズがそれですよね)
WikipediaのDuke of Cornwallの項で
「Under a charter of 1421, the dukedom passes to the Sovereign's eldest son and heir.」
という記載を見つけました。
今のチャールズが第26代で、
25代はエドワード8世の皇太子時代だったようですが、
国王の長女で次期女王であったエリザベス王女には
与えられなかったんですね。

この他の王族の称号、爵位+地名にも、
ある程度の法則があるんですね。
私なんかにはただの地名にしか思えないものにも、
序列があるのだということが分かり、とても興味深く思いました。

また、チャールズが即位すると「恐らくはジョージ7世になる」とは、
何故なのかと思ってちょっと検索してみました。
2005年のクリスマスあたりに報道されたものですね。
古すぎて記事そのものは見つけられませんでしたが、
チャールズ本人の意思。(そう言えば、そんなニュース読んだっけ)
過去の「チャールズ」王たちの様子からして縁起が悪いとか?
そもそもエリザベス女王は、どうして自分の長男、
通常であれば、将来は国王になる子供を「チャールズ」と
名づけたんでしょうね。

このお返事を書くだけで、
本文を書くよりも時間がかかっていますが、(笑)
詳しく教えていただいて、本当に嬉しく思っています。
  • 2011/05/20 11:11
  • bonbon
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