東京語

8月15日(月)   晴れ
終戦記念日

本 卍 2011
<卍>

睡眠不足と寝違えによる首の痛みと戦う月曜日。
どうしてか日曜日の夜というのは寝つきが悪く、翌月曜日は往々にして寝不足ということがあるのですが、昨日はひどかった。11時半ごろ布団に入り、12時半ごろに読書を終了して就寝…のつもりで電気を消して目を閉じたのですが、どうしてか全然眠れません。2時間後トイレに行くために起き上がり、布団に戻って寝ようと努めたのですが、だんだん眠気を感じてはくるものの、スーッと眠れません。ところどころ夢を見た覚えがあるので、きっとちょっと眠っては起きて、また寝ては起きてということを延々繰り返していたものと思われます。6時ごろになってやっと充分に眠れそうな強い眠気を感じました。

首は、昨日の朝から痛いんです。首の後ろというか肩の付け根というような場所が、両側痛くて、そこがこわばっているために肩から背中もこっていて、頭が冴えません。(ええ、冴えないのはそのせいなんです) 鎮痛剤を飲めば楽になるだろうかと思って、昨日はPanadol特快を飲んでみたんですが、ぜんぜん効かないの。効かないどころか何だか余計にだるくなっちゃって、ため息ばかりついていました。今日も、痛みは昨日と同じ程度で、良くも悪くもなっていません。

さて、最近は夏目漱石、谷崎潤一郎などの文学作品を立てつづけに読んでいます。
吾輩は猫である→彼岸過迄→卍と読み進んで、昨日から宇野千代の「色ざんげ」を読み始めました。そのあとは「こころ」を読むつもりです。
どれも明治末期~昭和初期のものじゃないかと思いますが、この中で「卍」だけが異色。なぜと言うに、これは谷崎が関東大震災のあと関西(京都、そのあと神戸)へ引っ越して数年後に発表したもので、ほぼ全編が関西弁(大阪弁なのかな)で書かれているからです。冒頭の写真が卍の一部です。拡大できるので、興味のある人は拡大してちょっと読んでみましょう。

大阪弁で…とは言え、谷崎その人は東京の人間ですし、引っ越して数年で書いたものなので、当時の大阪の人が読んでも言葉遣いが未熟だったらしいというようなことが、解説部分に書かれていました。
標準語(?)で書かれている夏目漱石などの作品も、今現在の私たちの言葉遣いとはまた少し違いますから、この「卍」も、今の大阪弁ともまた少し違うのかもしれません。


本 こころ 2011
<こころ>

私は東京生まれの東京育ちの人間なので、私の日本語は「東京語」。山手線の東側(山の手)エリアの人間ですから、西側の下町の方の言葉とはまたちょっと違うと思います。長い間、自分の話す言葉といわゆる標準語と、どう違うのかよく分かりませんでした。でも最近になって、「片す」(片付ける)、「落っこちる/落っことす」(落ちる/落とす)、「~しちゃう」(~してしまう)などなどが「東京語」、つまり方言だと知って、「方言というものが喋れなくてちょっと寂しい」と思ってきた人間として嬉しく思いました。

下町の言葉と、私の東京語がどう違うのかというと、そうねー…たとえば寅さんの寅さんや、(一代目、二代目)おいちゃん、おばちゃん、裏のタコ社長は、とっても下町言葉ですが、さくらはそうでもない。御前様も違う気がする。私の日本語は、さくら寄りではなかろうかと思います。
どの変が違うのか。寅さんやおいちゃんやおばちゃんの日本語は、リズムと歯切れが良く、また軽い巻き舌っぽい(スペイン語におけるrr-を軽くした感じ)音が多くあります。たとえば、「やってらんないよ」と言うとき、「てら」の部分を軽く巻く感じです。「て」から「ら」に移るときにちょっと巻くの。私も真似しようと思えばそうやって喋れますが、私が普段普通に喋っているときにはそういう風には発音しません。もっと一音一音普通に発音します。
でも、身近にいる現代の江戸っ子と話しているとき、そこまで発音などの差に気づくかというと、実はそうでもない。ま、個人差もあるでしょうし、寅さんたちの時代と今では同じ下町言葉でもそのコテコテ加減が違うのではないかとも思います。


なんて言うかなぁ、とにかく、「男はつらいよ」を見ていると、ああ、この日本語いいなぁ~と思うわけです。江戸の噺家なんかも、いいなぁと思います。(人によるけど)
同じように、たとえば小津安次郎の映画の日本語も、別に下町言葉じゃないけれど、美しくていいなぁと思います。

最近は、テレビのアナウンサーの日本語がグズグズで、NHKでさえギョッとするような言葉遣いだったりイントネーションだったりするものですから、東京人にもますます「東京語」と「標準語」の区別がつきにくくなってるんじゃないでしょうか。そうでなくても東京には昔から日本各地から多くの人が入ってくるので、各地の方言を吸収したような「新語」も多く登場するでしょうし、年齢によってもいろいろでしょうが、なんかこう、「東京語」というものをもっと意識してもいいんじゃないかなーと、寅さん見て、本を読んで、そんな風に思います。

Comment

落っことしちゃったって東京の方言なんですか?知んなかった←これはどうでしょうか。
小さい頃、テレビに出ている人の言葉使いにいちいちツッコミを入れる父親を見て、イヤだなあと思っていたのですが、最近とっても気になります。
  • 2011/08/15 16:01
  • joona
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■joonaさん
「落っことしちゃった」は、そうらしいんですよ。
私本人としては、「落とした」よりも、「落っことした」の方が
不本意ながら…という意味が含まれるように思っていて、
そういう意味で使い分けていたつもりだったのですが。笑
さらに「~しちゃった」たとすることで、
より不本意の度合いを強める言い方だと思うんですが、
これを使わない地方の人にしてみたら、
どれもその違いがよく分からない感じなんでしょうかね。

「知んなかった」も、私のPCでは一発で変換できますが、
関東あたりの言い方のようですね。
ま、本文中の「やってらんない」と同じでちょっとぞんざいと言うか、
丁寧ではない言い方という印象もあります。

私なんか、小さいころからテレビの言葉遣いに突っ込みいれてますよ。笑
  • 2011/08/16 12:40
  • bonbon
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